イソップ童話を劣化させたやつ

ジブラルタル冬休み

1.犬と肉と泉の女神 前編

犬が歩いておりました。口には、デカい肉が咥えられていました。

犬は、叙々苑に肉を買いに行く仕事をしているのでした。お使いですね。エライ。

叙々苑までの道中に川がありました。その川の水は綺麗で、鏡面仕上げでした。

ですから、その犬が通りかかった時、犬は川の中に別の犬を見つけました。その犬は、口に肉を咥えています。その肉は、自分の持っている肉よりデカい気がしたのです。

・・・なんとかしてあの肉を手に入れたいなぁ。

犬は思いました。

・・・そうだ、吠えて脅かして、あの肉を奪い取っちゃおう。

そうして、犬は吠えようとしましたが、その時、ふと思いとどまったのです。

・・・待てよ。川の上だし、川に落ちたら川の中まで取りに行かないといけないのは面倒だ。やっぱりきちんと交渉して、あの肉を奪った方が堅実だ。

わんわんわんそこのお方わんわんわんお手数をおかけしますがわんわんわんわんわんわんその肉を私に譲っていただけませんか

川の向こうの犬も堅実でした。

わわん断りますわんわんわんわんわんなぜなら肉が大きく見えるのはわんわんわんわんわんわん像が水に反射され揺られているからです

犬はまた一つ賢くなったのでした。

ぐるるるるるるるるるるるるる…何はともあれ、肉がもらえないのはちょっと嫌

その時です。

「てめえ早く川に肉落とせやーーーーっっっっ!!!!」

咆哮を上げながら川から女神が現れたのです。

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