自称心霊系ユーチューバーwithゼロ

ta-KC

第1話 プロローグ

「え~みなさん、今回はですね~関西のいわく付きのスポットにきております。」

メガネにマスクそして派手なズボン

あきらかに不審な風体でカメラを回す男性

「今日こそはですね~お化け!とっていきたいと思います!!」

彼はタケウチカメラというユーチューバー

自称心霊系ユーチューバーである

いくつものカメラを駆使し

得体のしれない〈おばけ〉という不確かなものを追いかけていた

「せっかくここまで来たんでね、今日こそはと思っています!」

意気込みをカメラに向けて言う

「・・・よし、カメラを取り付けますか」

そういってカメラ撮影を終えて各種カメラをさまざまな角度、場所で取り付ける

今日はいつもと場所変わり関西の某所にきている

今回は遠征という新たなネタをするためだ

「いや・・・ほんまにここは・・・なんか気味悪いな・・・」

ついつい独り言が出てしまうそう思うほどのうっそうとした森の中

自殺者が多く訪れてここで亡くなるという場所・・・

ただの森とは違い何かが不穏な雰囲気が漂う

「今日は撮れ高多いといいな~」

そんなことつぶやきながら設置していく

すると奥の方から人の声が聞こえた

「え?」

ザッザッザッザ

「・・・・・ぃ・・・・・・ぁ・・・・・・」

足音のような音が複数そして何かの声・・・

〔誰かおる?〕

つい身を潜める

〔やばいやばいやばい!!まさか!?〕

ここに自ら命を絶ちにきた人ではないかと思い

かなり焦る

どうしたらいいのか?

そんなことが頭をめぐる

そんななか音と声は近づく

意を決して声を出す

「すいません!」

「「!!」」

向こう側の反応がある

なにか驚いたようなそんな気配がする

すると光がこちらに向く

その反応で気づく

これは同業者?

そんな思いがよぎる

何度かあるバッティングってやつだ

相手は誰だろう?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る