我、敵宇宙要塞に突入す!


 あっという間にモグンツィアクム大司教区宇宙要塞の機関部を破壊、まさかと思っていたのでしょうね。

 あわてて 警備艦隊がわらわらと出てきました、小型艦で千鳥ぐらいの大きさです。


 百二十八機の天山宇宙戦闘艇が襲い掛かっていますが、何隻かは『キスキルの宝冠』号までたどり着きます、しかし『キスキルの宝冠』号のビーム砲が片づけて終わりです。


「雑魚はかたずけました、宇宙要塞も無力化しております、要塞内部で掃討戦など行います、参加されるのでしょう?」

「いいの♪」

「小型陸戦ロボットがお守りすることになりますが」

「大丈夫よ♪有機体になっても『爪ナイフ』は健在なのよ♪」


 そうなのですね、有機体になる前はキスキル=リラは戦闘タイプ、指の爪が伸びて、ナイフのように何でも切り裂けたのです。

 この『爪ナイフ』は弾丸のように発射でき、その上にいくらでも爪は伸びたのです。


「私用の武器をいただいたのよ♪」

 キスキル=リラ専用の武器とは『オープンフィンガーグローブ』と呼ばれるものにそっくりです。

 これをキスキル=リラが拳に装着すると、指にそってレーザー光線が出るのです。

 両手につけると、昔の『爪ナイフ』のように戦えるのですね。


 当然ですが、ブルーアンバーの琥珀の、二輪の薔薇の蕾をかたどった戦乙女(いくさおとめ)加算徽章のペンダントをつけており、ナノマシンがその身を守るわけです。


 『よりしろ』が使えますので「オン」の掛け声で、『オープンフィンガーグローブ』は『ナックルダスター』に変わるのです。

 『ナックルダスター』ってメリケンサックの事ですよ♪


 軍服の下にはモンスターシルクの防弾下着もつけています。


「行くわよ♪」

 嬉しそうに友鶴(ともづる)型に乗り込み、そのまま宇宙要塞の大穴が開いている機関部に突っ込ませたのです。

 さらに隔壁に穴をあけ、二百台の小型陸戦ロボットが突入、キスキル=リラさんは悠々と敵要塞に乗り込んだわけです。


 隔壁の穴は友鶴(ともづる)型が密着していますので、空気漏れはありません。

 戦乙女(いくさおとめ)加算の軍務加算徽章を付けている以上、徽章のナノマシンが展開、薄い空気層などを作り上げますので、何とかなるのですけどね。

 ラグナロク戦争後、この戦乙女(いくさおとめ)加算から上の軍務加算徽章は、色々と機能が追加されているのです。


「この神の冒涜者め!」

 要塞内の警備兵がレーザー銃などを発砲しますが、徽章のナノマシンが瞬時に展開、威力を減衰拡散させています。

 

「神の冒涜者ね?」

 キスキル=リラのフィンガーレーザーが警備兵を切り刻みます。


 このあと、キスキル=リラの大殺戮が始まったのです。

 死体が積み上がり、警備兵も神官も女と云えど敵対するものは容赦ありません。

 

「汝は地獄から来たのか!」

「そうね、否定はしないわよ」


 司祭も切り刻まれて骸になっていました。

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