秘密に生きる

月下美花

葉山ミチルの手記

 私はいじめられている。理由はわかっている。気持ち悪かったから。

 私は高校に上がったばかりだった。中学の頃の私は話すのが苦手だった、そのためか友達はいなかった。

 高校では変わりたかった、友達が欲しかった(憧れていたという方が正確だが)のだ。そのために色々考えた。遠くの学校へ行く、自分から話す、興味のあるように聞く―成功した。嬉しかった。

 一学期が終わる頃には5、6人の友達ができた。だから夏休みは辛かった、これに私は驚いた。これまでならば、学校に行くことが辛かったのに。それと同時に私を見ているのか心配なった。

 夏休みが明けた時、一人に自分が対物愛者であると告白した。友達は全てを受け入れてくれるから。

 話はすぐに広まり、皆は私から距離を置いた。その状況に耐えられなかった。ただ、学校に行かなければならない。私のプライドがそうさせた。イジメられると思った。

 イジメではものを壊されることが多いらしい。だから、私は休み時間中カバンをずっと背負っていたし、ノートとかは他人がわからないところに戻すことにした。

 すぐにイジメられるようになった。ノートの中に落書きされる程度のものだった。どうやったのかはわからなかった。ただ、Aがやった、という確信だけがあった。仲良くはなかった。仲良かった人たちは何もしなかった。この2つが許せなかった。

 だから、私は消えようと思う。イジメが原因ではない。友達じゃなかったから、そして許せなかったから。


さようなら

 

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