【02】第1話 : アイアン・バージン〈2〉
ロックグラスをユックリ鼻に近づけると、その
─手招きする天使様は、直ぐそこだ。
すると突然、目の前に
─残念ながら男の尻だ。
それも、天使とは似つかない、
その尻は、ビリッと賞金首の張り紙を引っぺ返しながら、こちらに向き直す。
と、地鳴りの様な低い声で言った。
「アンタも、このヴァンセント
─しまった!
よりによって、この男に会うとは…。
まだ、本当の地獄からの使者の方がマシだ。
─少なくとも、天国までは追いかけては来ない!
はず…。
「うん…どうだぁ? アンタ…我が社の物件6ヶ月分の家賃、300:GOLDを
この山脈ほどの
「ローハイドさん…も…もちろん返済のメドは立っていますよ。 当たり前じゃないですかぁ」
─この男は必ず、天国まで借金を取り立てに来る男だ。
必ず…。
「今月末には、お支払い出来るメドが立ったので…。 あぁ…良かった。 こんな所で
ローハイド氏は、ここ『エデン
そもそも、この企業は、小さなウイスキー
「おお…何だい? 我が社の看板ウイスキーを飲んでくれてるのかい? コリャー!
チッ!
「ほら先ほど、お話しした通り。借金の返済のメド…。つまり、高額な仕事依頼が舞い込んだ…まぁそんな所でして…。
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