第2話

☆☆☆


楽しい1日を終えて家に帰ると、お母さんの手料理が待っている。



あたしの人生はとても順調。



小学校や中学校から仲良くしている友達もいるし、高校に入学してからは更に友人が増えた。



イジメなんて無縁だし、彼氏の聡介との関係も順調に進んでいる。



B組内のクラスカーストでも、決して下の方ではないし、目立つ子たちに目をつけられるタイプとも違うと自負している。



このまま行けば高校生活はばら色だ。



入学2ヶ月目でそんな自信も芽生え始めている。



実際に、あたしが思っている通りだと思う。



なにもなければ安泰。



そして世の中そんなにしょっちゅうなにかが起きているわけではないと、すでに知っていた。



テレビニュースでは連日さまざまな事件や事故が報道されているけれど、それはどこか遠くの話。



直接自分に降りかかってくる確立はそんなに高くない。



きっと明日もいい日になる。



あたしはそれを知っている。



知っている……と、思っていた。



この日までは。

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