外れスキルの屑と言われ追放された最底辺の俺が大逆襲のリスタート! 最強賢者への道を歩み出す!「頼む、戻ってくれ」と言われても、もう遅い!
第189話「思い切り! 俺に! 破魂拳《はこんけん》を撃てっ!」
第189話「思い切り! 俺に! 破魂拳《はこんけん》を撃てっ!」
習得した4大属性全ての魔法を使うまでもなく……
わずか10分足らずで、リオネルは襲って来たポルターガイスト数十体全てを、
たったひとりで討伐、
「リオさん、凄いっす! 本当に凄いっす! 何でポルターガイストが、見えるんすか!?」
「まあ、何とかというか……これまでの地道な積み重ねだろうな」
スキル等の秘密を明かすわけにもいかず、
リオネルが
「う、うぐぐ……」
何と!
カミーユは辛そうな表情になり、目に涙を浮かべていた。
「おいおい、どうした? 何か俺の言い方が、自慢したみたいでごめんな」
慌てたリオネルは謝ったが……
「リオさん、違うっすよ! 俺、改めて思ったっす!」
「え? 思ったって、何をだい?」
「俺って! リオさんにいっぱいお世話になっているのに! 姉さんみたいに、全然恩返ししてないっす!」
「おいおい、何言ってる。そこまで言われるほど世話していないし、恩返しなんて良いよ、しなくて」
「だってだって! 姉さんは、リオさんが
カミーユは悲しそうな表情で叫んだ。
……多分、姉ミリアンが、弟カミーユへ、リオネルが覚醒した時の様子を、
自慢げに話したのだろう。
真の理由……チートスキル『エヴォリューシオ』の効果により、
『ボーダーレス』を習得。
更にチートスキル『見よう見まね』で水属性魔法を習得したから等々は、
さすがに知られていないが……
確かに、ミリアンの水属性魔法発動を『見た事』が、
リオネルの
きっかけとなった事は確かだ。
と、その時。
内なる声が、そっと、ささやいて来る。
『
????????
……えええっっっっ!!??
何だあ、そりゃ!!??
さすがに……それはないだろ!?
という驚きの感情が、リオネルの心を満たす。
しかし……リオネルの人生18年。
『内なる声』には、素直に従って生きて来た。
この世界では、「己の信念に従い、生きよ」と、
世界宗教たる創世神教会の教えにはある。
その信念を導いてくれるのが、『心の内なる声』だと言われている。
ある者は、『心の内なる声』を『インスピレーション』だと言い、
またある者は、『センス』なのだとも言う。
そして創世神教会は、『心の内なる声』こそ、
人間を導く『天の声だ』と、教義のひとつに記している。
実際、リオネルが自分の信念を貫き、何とかやってこれたのは、
『心の内なる声』によるものだと自覚している。
特に冒険者になってからは……
感度、感性、危機回避能力にも近い、この声により、何度も何度も、助けられている。
そもそも『
しかし、その時、リオネルは同時にモーリスへ尋ねた。
「
対して「全く効果がないイコール、害は全くない!」という事も教わった。
ぱぱぱぱぱ!
と考えたリオネル、答えはすぐに出た。
「カミーユ」
「は、はいっす!」
「涙をふけ! お前の力が必要だ」
「え? リオさん? 俺の力が必要って、いきなり何の事っすか?」
「いいから! 騙されたと思って、『
「はあ!? リオさん! どうしたっすか! まさか正気を失ったっすかあ! おかしくなってしまったっすかあ!」
「いや! 俺は正気だし、まともだ!」
「で、でも! リオさんだって、ウチの師匠からちゃんと習っているはずっす!
『
「構わないから! 無駄でも何でも良いから思い切り! 俺に!『
「も、もう! し、知らないっすよぉ!!」
やけ気味に叫んだカミーユは、
リオネルへ向かって拳を構え、狙いを定め、鋭く突き出した。
傍から見れば、拳法でいう『突き』の練習をした事になる。
瞬間!
リオネルの全身へ衝撃が走る。
ここでまた、お約束のイベント発生したのだ。
チャララララ、パッパー!!!
リオネルの心の中で、あの独特のランクアップファンファーレが鳴り響き、内なる声が淡々と告げて来る。
リオネル・ロートレックは、
チートスキル『エヴォリューシオ』の効果により、
そして習得済みの『身体強化魔法』及び『
破邪魔法奥義『
『
未発動、通常時でも、呪い全般を永久に無効化します。
未発動、通常時でも、吸血鬼化を永久に無効化します。
未発動、通常時でも、人狼化を永久に無効化します。
未発動、通常時でも、毒、石化、麻痺攻撃を永久に無効化します。
未発動、通常時でも、睡眠誘因、混乱攻撃を永久に無効化します。
発動時の物理防御力が50%増加します。
発動時の魔法防御力が100%増加します。
発動時は、低位の
浄化されます。
発動時は、高位の
発動時は、対
内なる声は終わった。
何か、とんでもない魔法を習得したようだ。
リオネルは、軽く息を吐いた。
今回の破邪魔法奥義『
一方……『
リオネルの姿を見て、呆然、絶句していた。
……しばし経って、ようやくカミーユの声が出た。
「リ、リ、リオさん!!??」
「何だ? どうした?」
「どどど、どうした? じゃ、な、な、な、ないっすう!! リ、リオさんの!! か、身体があっ!! ぜ、全身があっ!! 葬送魔法発動時の手みたいにぃ!! し、し、白く光っているっすう!!」
異常事態?に驚いたモーリスとミリアンも、脱兎の如く、ふたりへ駆け寄って来た。
「ど、ど、ど、どうした!? リ、リオ君っっ!!」
「リオさあん!! 大丈夫うう!?」
ミリアンはカミーユが、「何かしでかしたのか?」と怒る。
「カミーユ、あんたは! 一体、何のつもり!
「あ、あ、あの……」
リオネルの変貌。
姉からの厳しい叱責。
大混乱のカミーユ。
しかし、さすがにここはリオネルが制止する。
「ミリアン、カミーユは全く悪くないよ。『
「えええ!? そ、そうなのぉ!!」
とここで、破邪魔法に詳しいモーリスが問いかける。
心当たりがあるらしく、興奮のあまり、声が震えていた。
「リ、リオ君! ま、まさか!」
「はい、俺、破邪魔法の奥義『
さすがに、この状態で「何でもありません、大丈夫です」とは誤魔化せない。
経緯、習得の原因、理由は言えないが、事実は正直に告げた方が良い。
「しれっ」と言ったリオネルのコメントを聞き、
「ええええええええっっっっっ!!!!????」
モーリス、ミリアン、そして『
大いに驚いていたのである。
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