第4ミッション 自己紹介
俺のプロフィールを載せておく。話せる範囲だがな。
名前は『K』だ。
これはコードネームだが、そもそも俺には『名前』がない。赤子の頃に教会に置き去りにされたので、名付けられていないのだ。エージェントは様々な『偽名』を名乗る事になるが、今は彼女に名乗っている名を出そう。
『リチャード・ムーア』だ。そう呼んでくれ。
年齢は25歳。人種は恐らくヒスパニック系。ダークブラウンの髪に小麦色の肌とアンバー(琥珀色)の瞳。容姿は均整がとれているが、目を引くような顔立ちはしていない。
身長174cm、体重65kg。病気とアレルギーはないが、手術経験あり。
冒頭で言った通り俺は孤児だった。物心付いた時にはこの『組織』にいて、あらゆる訓練をして、今は諜報員として活動している。『組織名』は伏せておく。探られるとまずいからな……。
諜報員と聞くと怪しい印象を与えるかもしれない。国家を裏から操る秘密結社のように考える者や映画やドラマのような過激で不可能な任務に挑む特殊部隊のように考える者もいるかもな。
だが、どちらの印象も間違っている。我々は組織に雇われている人員に過ぎないし、国家を揺るがす
要人の監視、動向調査、過激組織への潜入、技術者の引き抜き、データの奪取、情報操作など…。銃火器の扱いや格闘の心得はあるが、『暗殺命令』などは受けたことがない。法から外れた事は多少行うが、国際問題になるのはよろしくないからな。
趣味が何かと聞かれると、答えづらいな。俺はあらゆる事ができるように日々鍛練と研鑽を重ねている。言語は8か国語話せるし、次はラテン語を学ぼうと思っている。車、大型車両、セスナ、船舶などの運転免許を持っているし、ボクシング、空手、フェンシング、アーチェリー、ロックライミング、メイクアップ、薬学、医学、法学、MBA、プログラミング、等々……上げたらキリがない。
何故ここまで多様な事が出来るのかというと、スパイとして必要な技術もあるが、ほとんどは話の輪を広げるためだ。
諜報員にとって最も重要なのは会話力だ。対象者と接触し、話を盛り上げて親密になり、協力者になってもらったり、情報を盗み出したりするのだ。
なので、様々な事を経験しておく事は話の幅が広がるし、色々な演技が出来るようになる。
俺の事はこの辺でいいだろうか。ここから先は里桜との事について語っていこう。
……………………………………………………
ここまで読んでくださりありがとうございます。宜しければ、♡・☆・レビューを下されば幸いです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます