第七話:ライバル登場


 今日も可愛いマリアーナぁ~♪



 いつも通りマリアーナの可愛さ補充をしようといじめられているはずの教室へ向かうと人だかりが出来ている。


 えーと、私のマリアーナは何処?

 そんな事を思いながらそちらを見ると、どうやら今日はそこでいじめられているみたい。


 早速そちらに行ってマブダチで恋人のマリアーナを助け出そうとすると美少女がいた。



 「おーっほっほっほっほっ、あなたが学年トップスリーに入るマリアーナとか言う平民ですの? 私はイザーラ=ゾロ・シーナ・アマデウスですわよ!」



 あー、衛星都市ユエナ領アマデウスのとこのイザーラだ。

 侯爵家の家とは小さい頃から関わって来たけど、これって確かイベントのはず?


 ここでマリアーナに勝負を挑み和解して仲間になるはず。



 「ごきげんよう、イザーラ。どうしたのですの?」


 「あら、リリアーヌ様ご機嫌麗しくて。噂に聞きましたこの平民がどれ程の者か見に来ましたのよ!」


 そう言ってマリアーナを一瞥して鼻で笑う。



 むかっ!



 私のマリアーナに対して何その態度!?



 「学年トップスリーに入ると言うから期待して参りましたのに他の方にいじられる様では話になりませんわ!」



 かっちーん!!



 「そんな事はありませんわよ? マリアーナは私のマブダチ、いえ、我が恋人となる素晴らしき乙女ですわよ!!」


 「リ、リリアーヌ様(ぽっ)」


 マリアーナをかばいながらそう言うとイザーラはむっとした表情で私に目を向けてくる。

 


 「リリアーヌ様ともあろうお方が、あの噂は本当ですの? よろしい、リリアーヌ様のお目を覚ませてあげますわ! リリアーヌ様、私と勝負を致しますわよ!! 私が勝ちましたらそのマリアーナは学園から追放していただきますわ!!」



 はいっ?

 イザーラが私と勝負?



 「良いですかしら、私とこのカードゲームで勝負ですわよ!」



 言いながらどこからかカードを取り出す。

 いや、なんでカードで勝負なのよ!?


 等と思っていたら私の手の中にもいつの間にかカードが!?


 そして浮かび上がるバトルフィールド!

 イザーラは既にカードシャッフルを始めている。



 はっ!?


 そう言えばこのイベントってカードバトルだっけ!?

 本来はマリアーナが戦い激戦の末にアールグレー伯爵嫡男アスラーズが助っ人で出すカードで何とか勝つはず。



 でも今の対戦相手は私!?



 「さあ行きますわよ! ドロー!! スキル発動!! この後五ターンはこちらの攻撃に上乗せ三割ですわ!!」


 イザーラは意気揚々とカードを示す。



 しかぁ~し!



 「かかりましたわね! カード発動! これでスキル使用のユニットは全て動きがそのターン封じられますわ!!」


 「なっ!?」


 私はニヤリとする。

 だってこのカードバトルゲームは乙女ゲー以上にやり込んでいる。

 勿論私のデッキはそれを考慮した最強仕様!



 「イザーラ殿! 助太刀いたします!!」



 ちょっとマテ!

 いきなり現れたアスラーズはこっちの味方になるはずなのに!?



 だけどその後数ターンするごとにイザーラのライフをどんどん削りやがて‥‥‥



 「そ、そんな馬鹿な! 僕の最強レアカードが通じないなんて!」


 「リリアーヌ様、なんて強いの‥‥‥(ぽっ!)」



 がっくりと私の前に跪く二人。

 

 ふっ、にわかでこのカードバトルゲームに私に勝とうとは百年早いわ!



 「リリアーヌ様ぁっ!」


 「はうぅっ! マリアーナ!!」



 嬉しさに私に抱き着いてくるマリアーナ。

 思わず鼻血がつぅ~っと。




 「ちっ!」


 

 ん?


 何処かで舌打ちが聞こえた気がするけど今はそれどころではない。

 だって可愛いマリアーナが抱き着いて来て膨らみかけの胸が当たってるんだもん!!




 こうして私は勝利をしてマリアーナを守り切るのだった。  

 

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