マユリアのこと・その1

 トーヤのことはそこそこ語れましたので、そろそろ次の子にいきたいと思います。また思い出したことがあったらその4、その5を書くかも知れませんが、ひとまずここまでということで。


 次はマユリアです。なぜかと言いますと、トーヤと同じ頃に名前が決まったからです。

 同じアニメの登場人物、ヒロインの名前をいじくってマユリアと名付けました。


 そしてここからがちょっとしたネタばらしになりますが、実は、最初はマユリアはトーヤと心惹かれ合う存在と考えていました。簡単に言いますと恋愛相手ということです。それであっさりとヒロインの名前をもらうことにしました。

 

 さすがにそう聞いて何名か衝撃を受けているキャラもいるようですが、実はそうでした。

 まあ黙って聞きなさいって、そうはならなかったんですから、どうどう、と。


 「シャンタル」という存在が十年で交代して「マユリア」になる。

 これはそこそこ速い段階で決めていたことです。

 

 「シャンタル」の発想の元がネパールの生き神「クマリ」であることは前に書きました。

 そのクマリは生まれてまだ幼い時、いくつもの試験をクリアした少女が生き神として選ばれるのですが、シャンタルはそれをさらに発展させて、母の胎内にいる時に、先代のシャンタルから「託宣」という形で指名されて選ばれる形をとりました。


 そうした場合、生まれてすぐの赤ちゃんには何もできません。そこで心をつなぎ、女神の声を聞く存在として、先代がそのまま同じく侍女の女神として仕えるという形を考えました。

 女神として過ごす二十年の人生のうち、前半十年はまだまだ子供ですが、後半十年は思春期を迎え、大人の女性になっていく年頃です。その「お年頃」の女神様と主人公の恋愛を当初は考えていましたので、そのままいくとトーヤのお相手だったわけですね。


 ですが、話を考えていくうちに、


「女神様は女神様として生きてほしいかも知れない」


 という風に考え直し、深層心理としてはどうかは別として、とりあえず表立って好意を持ち合い、それで悩んだり苦しんだりはやめとこう、となりました。


 聖なる女神様が誰か特定の人を愛するようになる、その段階でもう女神様としての資格を失うような、そんな気がしてきたからです。


 女神様にはその座にいる間は聖なる存在でいてほしい、そんな私の勝手な考えでヒロインじゃなくしてごめんなさいですが、やはりその方がマユリアらしいと後悔はしていません。

 

 物語では当代マユリアは、


「歴代で一番美しいシャンタル」


 と言われているほどの美貌の持ち主です、もしも本気でトーヤとどうとか思ったら、どうなっていたことでしょうね。

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