あの世の端で記憶を残す

東寒南

第1話

ここはこの世とあの世の境目、三途の川のあの世側の川辺。

そこは幼き子供を残して死んでしまい、目を潰された罪人が今日も今日とて手探りで石を積んでいる。しかし、何度積んでも鬼に毎日崩される。それが彼女達に課された罰だから。

転生の日まで何度も繰り返される光景。

しかし、その日は違った。新人が入ってきた。

他の罪人と同じく目を潰されて同じように石を積んでいたが、数日経って皆と違う積み方を始めた。

それはまるでこの世の建物のようだった。

が、その事に気付く者はまだ誰もいなかったのでいつものように崩されるのだった。

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