魔法設置〜異世界行ったら不労を目指す〜
@konno0523
第1章 少年期
プロローグ
働かずして、収入をもらい、生活をする。惰眠を貪っても、外をふらついてても、働けと罵倒されても、生きていけるだけの不労所得。なんて甘美な響きであろうか。しかし、これまで読んだラノベの中には、結局忙しくしている転移者・転生者が多い。最初は、働いてもいい。しかし、可愛い女の子といい中になり、恋仲になって、結婚する。そしたらもう働かない。もし、異世界に行くことができたなら。
もう2度と家族を粗末にはしまい。今度こそ、幸せにする。〜47歳 バツイチ しがない元中間管理職〜
異世界転生。これを聞いて憧れるものも多くいるだろう。私もそのうちの一人だ。仕事にかまけ、家族をほったらかし、挙げ句の果てには、サラ金に手を出し借金まみれに。家族には見放され露頭に迷い、最近は街を彷徨っている。
そんな時、一人の女性が逃げるように走っていた。
「はあはあはあ・・・・・!!だれか!!助けて!!」
誰かに追われているようだ。しかし、こちらも数日ろくに食べてないせいか眩暈もしている。助ける気力など残ってない。
・・・・・・・ごめん。
こうして切り抜けようとした時、女性と目が合った。
「え、なんで?」
追われている女性は、元妻である女性だった。
無精髭を蓄え、痩せ細った姿をした自分には気が付かなかったのか、暴漢を引き連れこちらに走ってきた。
「は?ちょまっ・・・・・・」
ちょっと待って。その言葉は最後まで続かなかった。気づいた時には地面に横たわり、腹から血を流していた。
(ここで、こんなことで人生終わるのか・・・・・・・)
これが走馬灯というやつだろうか。彼女と出会った頃の幸せだった時間が、フラッシュバックする。
(ああ。あの時は幸せだった・・・・・。なんでこんなことになるまで変わってしまったのか・・・・)
男が最後に見たのは、怖くなったのか走り去っていく暴漢と、事態の重さに気がついたのか救急車だろうか、どこかに電話する彼女の姿だった。
意識がなくなる最中、優しげな声が聞こえてきた。
「あなたにやり直すチャンスを・・・・・・」
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