第52話 『あなたの右手は、やはり私のもの』罪にならない愛情、お分けします。パンダの詩⑱
「どんなときも、味方がいると分かっているのはいいことだ」
『マイク』アンドリュー・ノリス
★★★
『あなたの右手は、やはり私のもの』
私が右手を欲しがっているときに
あなたは左手をさしだす。
それ以外に、渡せるものはないと言いながら。
私は右手を受けとらない。
それは、私の望むものではないから。
手が
はなれる。
あなたとの距離が
ひろがる。
それでいい。
何万光年はなれていても
私はあなたの右手が欲しくて
あなたはいずれ、私に右手を差し出す。
それがわかっているから。
私はここで、私自身をいたわる。
夜をかけて
私をいたわる。
どうぞあなたも。
自分にやさしく
いつかふたたび、手をつなぐ日まで
自分にやさしく。
私がいま、倖せであるように。
★★★
パートナーシップの距離感は、非常に繊細で複雑です。
それは夫婦や恋人に限らず、親子でも友人関係でも同じです。
あたまでは、「私は私、あなたはあなた」とわかっていても、問題を切りはなすのは、むずかしい。
なぜなら、目の前にいる人がコチラの傷つく言葉を意図的に放ってきたり、
がっかりさせる行動を繰り返したりすることがあるからです。
自分と相手の問題を切りはなす必要がある、とわかっていても、切りはなせないのが、愛情の複雑なところです。
そんなときは。
どうぞ少し身体を休めて。
自分のことだけに、集中してみてください。
あなたがこの世に
なによりも、大切なことなのです。
彼にとっても。
私にとっても。
あなたのまわりの、あなたを愛している全員にとって
大切なことなのです。
やさしく強い人ほど
自分の傷を見ないようにする。
傷は深く、まだふさがっていません。
ここですこし、お休みください。
水ぎわは、明日の夜も、ここにおります。
いつでもおいでください。
国語42点・理科44点のネン(仮 13歳)も。
お待ちしております。
たぶん、パンダにお尻を蹴飛ばされながら、宿題しています笑。
だからどうぞ。
今宵もゆっくりと、おやすみなさい。
……え。そんなんじゃ、ねむれない?
しょおおおおがねえなああ!
ほれ、パンダのモフモフを貸してあげるから。
抱き枕にしなさいっ(笑)!
少しでいいんです。
おやすみなさいね。
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