琴人の第二章 醜いアヒルの子は遺伝子が優れてる

第18話 対照的な生活

私は、今、ピアノのコンテストに出場している


私は、12歳で絶対音感を身につけた


いろんな人からエールを貰い


《私は、ここに立っている》


ある日、新しく転校した小学校で、

けんばんハーモニカを演奏していたら

先生から提案があった


「小鳥遊さん!すごいわ!初めて聞いた曲をこんなにあっさり演奏しちゃうなんて!」


私は鼻が上がっていた


こんなに、演奏を喜ばれるのは、初めてだったから


いつもは、お母さんに…


「これくらいできて当然でしょ!何喜んでるの?早く!もう一回!」


こんなことを言われるのが、当たり前だと思っていた


どれだけうまくなっても、褒められないものだと思っていた


でも、


「小鳥遊さんすごい!何で才能なんだ!」


クラスメイトからの拍手喝采が


《気持ちいい~》


◆◇◆◇◆◇


このことを、お母さんとお父さんに話した


「そう、できて当然でしょ!私の指導が優秀だからよ」


お母さんはいつも通りだ、いやいつもより機嫌がいい、喜んでくれてるのかな?


お父さんは、


「へぇ~琴人って絶対音感持ってるのか!

そいつはすげぇな!」


こんな感じだ


初対面で会った時はなんか、恐怖を感じたんだけど


少し、話してみると、結構いい人みたいだ


安心した


「ねぇ、」


お父さんが言った


「明日、遊園地に行かないか!」


急な予定だ


「なによ、遊園地って子供じゃないんだから」


お母さんがそういうと


「いいじゃん!僕たちまだ、同居してそんなに日が経ってないんだぞ!」


「そうね……いいわよ!」


あのお母さんが、お出かけを受け入れた


「よし!じゃあ決まりな、次の土曜日で、

ってどうした琴人、ぼーっとして?」


「え!?いや、なんでもないよ、あはは」


突然お出かけに行くことになり、私は唖然していた


この、私が小学1年生で、転校してから

小学生6年生になるまで、どこも出かけたことがないから


友達は沢山で来たけど、家族で遊びに行ったことは一回もなかった


「変な子ね、誰に似たのかしら?」


「お前と、僕の子だよ!」


お母さんの一言にお父さんが反応した


なんだろう?なんか凄く良い


うん!凄く幸せだ


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