一日一編集『七月の映画』

映画『夜中散歩』

二十四時間コンビニを知っているかい

ローソン

センブンイレブン

ファミリーマート

知っているだけで　なんと立派

奉仕精神

目の下のクマの気高さよ

夜道を知っているかい

ペットを散歩させているんだ

そりゃ、炎天下で歩かせたら火傷だ

缶コーヒーを買いに行ったことがある

だいたい三分

二、三本買って帰路につく

その間に空を見上げて月を見る

もう少しで満月だった

ついでに星も探したけれど

四つしか見つからなかった

まあ、そうだよね

夏の方が見えやすい

むなしさが残る

星は燃えながら生きる

私の心は燃えやしない

頭の中で　反芻反芻

悪いことしか思い出せない

邪魔をする　邪魔をする

幸せを邪魔をする後悔

夜空の星を見つめても胸は高まらない

イヤホンで耳を塞いでいた頃

大切な誰かが「おーい」と声をかけてくれた

イヤホンの音は最大

聞こえるはずがなかった

今も返事ができなかったことを

後悔している

夜に思う

いつも思う

何度出かけても　何度出かけても

あの声は聞こえなくなった

音楽を聴くのを止めた

「もう遅い」

安心できるように夜の道を歩いた

「無駄な抵抗さ」

二十四時間コンビニよ、助けてくれるか

その明るさで、自分の罪を少しでも

少しでも　少しでも　少しでも

叱ってはくれないだろうか