映画『永遠の城』

永遠の城

汚れたロウブに身を包み

砂嵐を歩ききる

ききりて辿り着いたのは

緑とオアシスではなくて

灼熱の太陽ではなく

夜の激しい寒さでもなく


ただの骸の城だった


誰もが夢見た砂の先

城があると信じ切る

その歩みを進めた心と

生きる死ぬのと戦って

道ばたの髑髏に祈りを込め

歩き続けて


目指したのは儚い夢

ただ一度望んで

ただ心に刻み

ただ一つの身体で

生き続けていたのに


その城は

嵐の中

佇む共鳴

人の夢と望みの殻

過去と未来の狭間


手を伸ばせば届きそうな場所

その為に歩いた、この足

その為に伸ばした、この腕


――永遠の

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る