猪竜
芋に似た植物の地下茎を懸命に貪る
野生の獣は臆病で慎重だ。人間はすぐ獣を下に見るが、人間は素手ではほとんどの野生の獣に敵わない。はっきり言って、今のジャックででも、武器も持たず何の準備もしていない人間など、ほとんど何もさせることなく殺すことができるだろう。
人間という生き物は、知恵や知能を活かせなければその程度の存在なのだ。
しかし、身一つであれば人間よりも圧倒的に強い
人間だけだ。相手を侮ってイキがるような生き物は。
無論、それをわきまえて対処する人間もいるので、絶滅させられたりはしないが。イキがっている人間は、そういう者達が自分を守ってくれているから安全なのところからそうやってイキがれるのだとわきまえるべきだろう。
また人間は、
『可愛いから食べられない』
などと寝言を口にするが、そんな戯言、野生の獣にはまったく通用しない。例えば
『可愛い~♡』
などと言いながら人間が近付いてくればたちまち襲い掛かり、殺してしまうだろう、そしてその命をいただき、自分達の命を繋ぐだろう。『生きる』というのはそういうことだ。
『可愛いから食べない』
のではない。命をいただき自らの命を繋ぐという事実に敬意を表することができるのが<人間という生き物の特徴>ではないのか?
相手が可愛かろうが弱そうに見えようが、獲物となれば確実に相応の対処をする。
やがて
その時、ようやく
「ブキイッ!?」
慌てて逃げようとするが、その脇の草むらから飛び出した
が、
「ブギャアッッ!!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます