2021/07/01「鑑定団」
0時過ぎごろには眠る姿勢をとっていた。
この日は、某大物Vtuberの卒業LIVEがあった日なので、エモい夢が見れるかな? と期待していた。
結論から言えば、そんなことはなかった。
Zzz……
自室で机に肘をつき、テレビを見ている。
見ていた番組は、ゲストがお宝を持参して鑑定してもらうという番組だ。
今回のゲストは誰だろうと眺めていると、「お宝を持ってきました!」と元気に言いながら笑顔の自分が現れた。
持ってきたという品物が映される。
達筆すぎて読めない文字が書かれた紙切れが2枚ほどあった。
「これはどういったお宝で?」司会者が問う。
「これはよく分かりませんが偉人が残した書状です!」
「それでは鑑定結果をご覧いただきましょう!」
「はやっ!?」テレビを見ている方の自分が声を上げる。
『いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまん、ひゃくまん……』
「やりました、ひゃくまんえんです! おめでとうございます!」
あんな紙切れがそんな値段に? ほんまか? と思いながらテレビ画面を眺めていると、スマホに着信があった。
誰かが非通知で電話をかけてきたようだった。
出てみると、「百万おめでとう!」と古い知人の声がした。すぐに切る。
次はSNSからの通知。
「一千万の宝くじ当たったんだって?」と別の知人から。無視する。
今度は窓を叩く音。
「一億おめでとう!」とご近所さん。
なんでやねん。
テレビに映る自分は、嬉しそうに百万円の束を持っていた。
Zzz……
僕は目を覚ますとA4用紙と筆ペンを用意する。
試しに、達筆っぽい文字で適当に書いてみた。
これが百万になればなぁ……。と眺めながら二度寝しようか思案した。
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