夜の輝き

春嵐

夜の輝き

 明るい街のネオン。夜を忘れさせるほどの、光。

 あまり良いものだとは、思わなかった。彼がいない。それだけで、私にとっては、ネオンの光さえもうとましくなる。

 彼はいない。どこにいるかも、分からない。そういう彼に、惚れたというのはある。安定や、安心とは遠いところにいる彼。それでも、彼の隣には、私の安らぐ何かがあった。

 だから、彼のいない日々には、何もかもが。億劫になる。

 今日はもう、帰って寝ようか。そう思ってしまうほどの退屈。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る