第10話 エヘッ! 10

「人々の期待ってなんだろう?」

 人が関心があるもの、期待しているもの。それは大谷のホームラン(32号を打ったらしい。やったー!)

「水戸黄門の印籠。ドクターXの私、失敗しませんから。遠山の金さんの桜吹雪。大岡越前の大岡裁き。」

 別にドラゴンボールのかめはめ波? ワンピース・・・・・・? 違うな戦闘モノは正義が悪を倒す瞬間の勧善懲悪だな。人々が期待しているのは。

「茶店の歌姫はおみっちゃんがデスボイスで歌殺する所・・・・・・でいいのだろうか?」

 おみっちゃんの場合、善人も殺している所が共感を得られねえ。

「鬼と侍。巨人と人間。魔王と勇者。」

 対決軸はしっかりしている。

「おみっちゃんが戦う者ってなんだ?」

 魔王、神、宇宙の支配者など全部歌って倒しちゃったからな。神とアリンコを同一視すればアンパンマンのようにずっと永遠に終わらないで続けていける。

「アイドルにしてしまう? 歌姫にしてしまう?」

 他の既存アニメはアイドルになるまでの過程が楽しい。盛り上がる。

「茶店の歌姫を探偵にする? コナンみたいに永遠に続けられるな。」

 どんな難事件も歌って解決! なぜなら関係者が全員歌殺されて死ぬから。

 未解決事件が更に未解決になっていく物語。

「こうなると、家族が殺された。妹が鬼にされたなど何らかの戦う? 冒険をする理由を最初に打ち上げて、後はひたすら戦闘を繰り広げておけばいいだけ。」

 全ての物語はこうである。これを否定したら物語は終わってしまう。

「で、だから、おみっちゃんは何と戦えばいんだ?」

 永遠に1話ごとに1匹の妖怪と戦い倒していけばいいのだろうか? アンパンマンや仮面ライダー、ウルトラマン方式。

「何かないのか? 他の方法は?」

 ないな。

「結局、おみっちゃんのミスで封印を解かれて妖怪が溢れ出したから逃げた妖怪を全て倒せ。呪われたから呪いを解く方法を探せ。海賊王になりたいから死ぬまで戦え。7つの竜玉に願い事を言いたいから探せ。家族を食べた巨人を駆逐したいから戦え。鬼になった妹を助けたいから鬼を退治しろ。」

 物語の目標の方程式はどれも同じ。

「新しいことを考えようとするだけ、バカなのかもしれない。時間の無駄。」

 もう同じでいいから何とかしよう。


「逆にストーリーを考えるから悩むのであって、ストーリーを無くしてしまえばいいのでは!?」

 恐ろしい逆説の発想である。

「そうか! デスボイスで歌殺するからダメなのであって、バイキンマンの様に生きたまま逃がせばいいのだ! そうすると何回でも使える! 恐るべし! アンパンマン先輩!」

 釣った魚を川に戻すリリースするのと同じだね。アハッ!

「スランプでパンクしている状態で続けるよりも、昼ご飯を食べて休憩してからの方が頭の回転が十何かも知れない。アハッ!」

 糖分欠乏症という奴だな。

「ムムム!? それって茶店のお茶とお団子の無料をかけて、おみっちゃんに戦いを挑む前回に書いたのと同じ様な・・・・・・。」

 ということは既に結論をやっていたのか・・・・・・恐ろしや。

「もう、それ以上も、それ以下もないということ。」

 新しいは諦めよう。既存と同じ内容を容認しよう。


「いらっしゃいませ! 美味しい! 美味しい! お茶とお団子ですよ!」

 おみっちゃんは茶店で看板娘としてアルバイトをしていました。

「今なら看板娘と戦って勝ったらお茶とお団子が無料ですよ! タダ!」

 茶店はキャンペーン中であった。

「私が挑戦しよう!」

 タダが嫌いな者はおらず、次々と挑戦者は現れる。

「私は提灯お化け! おみっちゃん! いざ! 勝負だ! タダでお茶とお団子は頂いた!」

 新しい挑戦者が現れた。

「いいですよ。お相手致しますよ。そのかわり負けたら何でも言うことを聞いてもらいますからね。エヘッ!」

 いつも明るく笑顔で元気に前向きなエヘ幽霊。さりげなく恐ろしい交換条件を出す。

「くらえ! 必殺! 提灯・ファイア!」

 挑戦者が必殺技で攻撃してくる。

「そんなもの! 私の歌でかき消してあげますよ!」

 おみっちゃんは歌を歌い出す。

「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」

 おみっちゃんは極度の音痴でデスボイスの持ち主であった。

「バカな!? 歌で私の攻撃がかき消された!? いったいどんな歌だよ!?」

 挑戦者はおみっちゃんの歌声に恐怖した。

「こんな歌です。エヘッ!」

 可愛い子ぶるエヘ幽霊。

「今度は私の番ですよ! 私の美しい歌を聞かせてあげましょう!」

 死の戦慄の間違いである。

「1番! おみっちゃん歌います! 曲は茶店の歌姫!」

 おみっちゃんが歌を歌い始める。

「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」

 おみっちゃんのデスボイスは挑戦者の脳みそを破壊する殺人ソングである。

「参った! やめてくれ! 頭が割れて破裂しそうだ! 私の負けだ!」

 苦しんだ挑戦者は降参した。

「ご清聴ありがとうございました! ああ~気持ち良かった! エヘッ!」

 大好きな歌が歌えて満足のエヘ幽霊。

「あれ? 死んでる。」

 挑戦者はおみっちゃんの歌声にあの世を見た。  

「生きてるわい!」

 ツッコむために生き返る挑戦者。

「そうですね。あなたは茶店が夜に営む時に店先に立ってもらいましょう。エヘッ!」

 心優しいエヘ幽霊。

「え!? そんなバカな!? どうして私が!?」

 抵抗する挑戦者。

「負けたら何でも言うことを聞いてもらう約束ですよ。エヘッ!」

 笑っていれば許されるエヘ幽霊。

 つづく。


「いらっしゃいませ! 美味しい! 美味しい! お茶とお団子ですよ!」

 おみっちゃんは茶店で看板娘としてアルバイトをしていました。

「おみっちゃん、しっかりキャンペーンも宣伝するんだよ。」

 おみっちゃんの雇い主の女将さん。

「はい! 今なら看板娘と戦って勝ったらお茶とお団子が無料ですよ! タダ!」

 茶店はキャンペーン中であった。

「私が挑戦しよう!」

 タダが嫌いな者はおらず、次々と挑戦者は現れる。

「私は唐傘お化け! おみっちゃん! いざ! 勝負だ! タダでお茶とお団子は頂いた!」

 新しい挑戦者が現れた。

「いいですよ。お相手致しますよ。そのかわり負けたら何でも言うことを聞いてもらいますからね。エヘッ!」

 いつも明るく笑顔で元気に前向きなエヘ幽霊。さりげなく恐ろしい交換条件を出す。

「くらえ! 必殺! 唐傘・ウインド!」

 挑戦者が必殺技で攻撃してくる。

「そんなもの! 私の歌でかき消してあげますよ!」

 おみっちゃんは歌を歌い出す。

「耳栓用意!」

 女将さんは耳栓をする。

「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」

 おみっちゃんは極度の音痴でデスボイスの持ち主であった。

「バカな!? 歌で私の攻撃がかき消された!? いったいどんな歌だよ!?」

 挑戦者はおみっちゃんの歌声に恐怖した。

「こんな歌です。エヘッ!」

 可愛い子ぶるエヘ幽霊。

「今度は私の番ですよ! 私の美しい歌を聞かせてあげましょう!」

 死の戦慄の間違いである。

「1番! おみっちゃん歌います! 曲は茶店の歌姫!」

 おみっちゃんが歌を歌い始める。

「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」

 おみっちゃんのデスボイスは挑戦者の脳みそを破壊する殺人ソングである。

「参った! やめてくれ! 頭が割れて破裂しそうだ! 私の負けだ!」

 苦しんだ挑戦者は降参した。

「ご清聴ありがとうございました! ああ~気持ち良かった! エヘッ!」

 大好きな歌が歌えて満足の茶店の歌姫のエヘ幽霊。

「あれ? 死んでる。」

 挑戦者はおみっちゃんの歌声にあの世を見た。  

「生きてるわい!」

 ツッコむために生き返る挑戦者。

「そうですね。あなたは雨が降って来た時に茶店のお客様に傘として使ってもらいましょう。エヘッ!」

 心優しいエヘ幽霊。

「え!? そんなバカな!? どうして私が!?」

 抵抗する挑戦者。

「負けたら何でも言うことを聞いてもらう約束ですよ。エヘッ!」

 笑っていれば許されるエヘ幽霊。

「さすが茶店の看板娘だよ。イヒッ!」

 タダ働きのアルバイトが手に入って大喜びの女将さん。


「私の出番が少ないないじゃないか?」

 女将さんがクレームを入れてくる。

「仕方がありませんよ。趣を大切にすると女将さんの出番はありません。エヘッ!」

 雇い主にも笑って抵抗エヘ幽霊。

「いいのかい? あんたの給料を減らすこともできるんだよ。イヒッ!」

 守銭奴な女将さん。

「私が悪うございました! それだけはご勘弁ください! 悪代官様! うるうる・・・・・・。」

 給料が減らされることには弱いおみっちゃん。

「誰が悪代官だ! 誰が!」

 おみっちゃんの相手をする女将さんの苦労は絶えない。

「可愛いから許してください。エヘッ!」

 無敵のエヘ幽霊。


「提灯と唐傘はどちらが強いんだろうね?」

 女将さんはふと思った。

「こういう時は二人に戦ってもらいましょう。」

 おみっちゃんは歌えばデスボイスで世界征服できてしまうので、他の人に戦ってもらうことにした。

「いくぞ! 強いのは私だ!」

「かかってこい! 返り討ちにしてくれるわ!」

 こうして二人は戦うことになった。

「くらえ! 必殺! 提灯火!」

 提灯お化けは火を吐いて攻撃する。

「当たらなければどうということはない!」

 唐傘お化けは傘を広げて空高く舞い上がり攻撃を避けた。

「なに!? 飛んだだと!?」

 飛行能力は唐傘お化けの方が上であった。

「くらえ! 必殺! 唐傘キック!」

 今度は唐傘お化けが攻撃してくる。

「ギャアアアアアアー!」

 提灯お化けは倒された。

「唐傘お化けの勝ち!」

 勝者は唐傘お化け。

「やったー! 勝ったぞ!」

 大喜びの唐傘お化け。

「悔しい! この屈辱は修行して必ず晴らしてやる!」

 復讐に燃える提灯お化け。


「軽くだけど普通は戦わない提灯と唐傘を戦わせるのは面白いね。」

 解説の女将さんも及第点をつける。

「そうですね。これなら毎回新しく書き下ろさないといけないので良いかもしれないですね。」

 実況のおみっちゃん。

「このドリームマッチ方式なら同じことの繰り返しを回避できるかもしれないよ。」

 手ごたえを掴む女将さん。

「とりあえず続けてみましょう。」

 新キャラクターの登場は同じで、後半の軽い戦いのドリームマッチだけを新しく書き下ろそう。

 つづく。

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