扉
ぴよ2000
第1話
癖っ気のあるショートヘア。健康的な黄色味のある肌に、くっきりとした大きな眼。すらっとした小柄な体躯にシュッとした長細い腕と肢。
その容姿に裏打ちするように、運動神経は男子顔負けで、所属していたバスケ部ではさぞ活躍したに違いない。
性格もあっけらかんとしていて、楽しいことがあれば快活に笑い、腹が立てば怒るは怒るのだが、明日になればコロッと忘れているような感じで、とっつきにくさは無かった。
何かについて思い悩んでいたとか、気を沈ませていた様子も見当たらなかった。
少なくとも家出や自殺をするような子ではない。と、私は思う。
「それじゃあ部活に行ってくるね」
当日の放課後。友達数人で輪から離れる彼女を見送ったのが、その姿を見た最後だった。
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