[祝1万pv]逆行転生したので小学生から再スタート!!

夜桜真也/Yozakura Sinya

プロローグ

第1話

2027年 X月Y日

「お疲れ様です。お先に上がります。」

とバイト先のBarから帰るうだつの上がらない無職の青年男性【高坂 真崎】

「おう、お疲れ様。明日もまた頼むね。」

「はい、明日もよろしくお願いします。店長こそ早く帰って寝てくださいね。」

 真崎は家に夜ご飯がないのを思い出してコンビニによった。

「いらっしゃいませー」

と、深夜のコンビニ店員特有の間延びした挨拶だ。

 とりあえず、今夜の夜ご飯だけでよいのでおにぎりと水500mlをかごに入れる。

また、丁度曜日が変わっており週刊誌の発売日なのでついでに買うために

雑誌コーナーの方へ向かった。

 雑誌コーナーに着くと、発売日なこともありきれいに積まれた週刊誌があった。

1冊を手に取りカゴの中に入れる。すると、別の雑誌も一緒に取ったようだ。

その雑誌をかごの中から取り出す、すると見たくない奴が表紙を飾っていた。

【鈴木 恭平】

 彼は日本のサッカー界の至宝とも呼ばれる。その圧倒的な得点力と超人的な突破力、これらを評価され日本代表のA代表に呼ばれているくらいだ。今、奴は海外リーグで活躍していると連日ニュースで報道されている。

 しかし、実際は俺のサッカー人生に終止符を打って、俺から全てを奪っていた。

そんな卑劣なやつが日本代表だということに俺は怒りを覚えたことが何度もある。

 俺と恭平には共通の友人がおり【近藤 優華】という。優華と俺は実家が隣同士なこともあり小さなころからお互いの家などで遊びあった。

 しかし、恭平が引っ越してくると優華は恭平とよく一緒にいるようになった。途中までは俺にも接してくれていたが、俺と恭平の間での事件の後から恭平側に行き俺とは連絡を取らなくなった。

 その後、二人はうまくいって結婚したことをお袋から聞いた。二人の間には2人の子供が生まれ、子供にもサッカーの才能が受け継がれたらしくテレビで特集されていたのを見たことがある。

 昔は恭平よりも俺の方が上手かった。また、優華は俺に惚れているのだと考えていた。が。現実は優華とは絶縁関係のようなものになり、恭平とは友人から日本のスパースターと俺の人生に終止符を打ったくそ野郎いう関係になってしまった。

 コンビニから出て目の前にある横断歩道を待っていると向かい側では少し酔っぱらった女性が待っているのが見えた。

 その後、信号が青になったので横断歩道を渡ろうとすると、車道の奥の方からこちらに猛スピードで来ている大型トラックが見えた。そのため、横断歩道を渡るのをやめその場で少し待っていると、向かいで待っていた女性がトラックに気づいていないのかこちらに歩いてきているのが分かった。

 分かった瞬間に俺の体は彼女を助けるために走り始めていた。俺が彼女のそばに着くとすでにトラックは目と鼻の先に来ていた。そのため、俺は彼女を助けるためにタックルの勢いで彼女を押し飛ばした。押し飛ばすと、彼女の位置に自分が来てしまうことをいう。

 そのため、俺は今トラックの目の前で手を突き出している人になってしまう。助かるために安全な位置に走ろうとすると、過去の怪我が再発したのか足全体に力が籠められず倒れこんでしまった。

 結局、俺は優華には見捨てられ、恭平のことを恨むことしかできない。

 そんなしょうもない人生を送ることしかできない人間だったんだな。と、最後に後悔しながらだが覚悟を決めて目を閉じた。

 これが【高坂 真崎】(25歳)の人生の最後の記憶になった。

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