貧乏

「あら?ここにいましたか…」


さっき私の財布を取った少年がゆっくり上を見た。


「ご、ごめんなさい!」


少年はすぐに謝った。どうやら見た目、着ている服などをみるに貧乏なのかなと思いました。昔の私と同じかな…と思った。


「あなた、名前は?」


少年に名前を聞いた。まずはそれをしないとずっと少年のままなので流石に聞いておかないとダメだと思った。


「ニトです…」


「ニト…あなたは何故、私の財布を盗んだのですか?」


「そ、それは…」


だいたい人が盗む動機として挙げられる理由は、お金が無かった。家が貧乏だから。親がいないからなどの、貧乏による動機だった。

そしてニトの動機もだいたい同じ物だった。


「分かりました。ならついてきなさい」


流石にこのボロボロのまま置いておくのは気がひけるので私の家に招待する事にした。誘拐…ではないと思いますが…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「入ってください」


「お邪魔します…」


やっと帰ってこられた…


「汚いのでまずは洗いますか…」


風呂場に行ってまずは洗う事にした。何十年か前までシャワーなどは貴族…ぐらいしか知らなかったらしいですが、技術が進んだ事によってどの建物にも1つはシャワーなどはあるらしいです。私の家は風呂付きでとても満足してます。


「じっとしててくださいね」


「は、はい…」


シャンプーを頭に塗りワシャワシャワシャと頭を洗った。


「痒いところはありますか?」


「だ、大丈夫です」


それで体は自分で洗ってもらった。


「スッキリしました」


料理を作ってると髪からまだ湯気がたっているニトがいた。今は私の服を着てもらっている。まだ小さいので少しダボダボだ。


「銀髪…私と同じなのですね」


「あっそうですね」


私はテキパキと料理を作りながら言った。ちょうど全部作り終わった。


「さて…夕飯にしますか…」


「そうですね」

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