ヘルンスガーディアン 天使の力?で悪霊退散!!

あまっぺ

第1章 ガーディアン編

第1話 もしもこの世界が

俺は雨宮修斗(18歳)。もうすぐ人生を終える。

ごく稀に発症すると言われている不治の病に体を侵されてしまい、ついに終わりの時が来た。

「こんなに早く死ぬなんてなぁ。俺まだ死にたくねぇよ夢香。」

「死なないでよ修斗...こんな早くなんて聞いてないしお願いだからいかないでよ...」

こいつは山上夢香(18歳)俺の幼馴染であり親友だ。

「泣くなよ夢香。いつも俺が死ぬんだって嘆いた時慰めてくれたじゃんか。」

「うん...そうだよね。ほんっと柊斗ってうちがいないとだめなんだから。」

「やっぱ夢香はそーじゃなきゃ。うっ」

ピピピピピッピピピピピッ

「修斗?どうしたの修斗!看護師さん呼ばなきゃ早く、早く。」

「夢香...俺もういいや。先に行くよ。」

「何言ってんの...だめだって!まだ行かないでよ!ねぇ!」

「しーっ。夢香、今から落ち着いて俺の最後の言葉聞いて欲しい。」

「え、でも」

「いいから、夢香。俺の最後のお願い。」

「...わかった。聞く...」

「たとえ俺が地獄に行っても天国に行っても、夢香が来るまでずっと待ち続けるから。夢香はこの世界で幸せになってこの世界で経験した幸せな出来事全てあの世で聞かせて。」

「わかった。」

夢香は涙を零しながらも満面の笑みで一言言い放った

「あの世で沢山話そうね」

俺は安心した。夢香は自殺を図るかもしれないと思ったからだ。だけど夢香は約束してくれた。

「ありがとう。夢香。本当にありがとう。そして、愛してる。」

俺は夢香の手を握りながらこの世界を去った。


もしもこの世界が何度も何度も生に「限り」を付けたとしてもその少ない「限り」で俺は夢香を何度も愛そう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る