第6話

「ちょっと見てみようかしら...」


「いいでしょ?覗いても...?」


「う、うん、まぁいいけど...」


母さんは手を止めて、俺の部屋までの

階段を昇っていた。

俺は後に続き、不可思議な現象に

頭を痛めていた。


母さんはドアを、おそるおそる開け、

感嘆の声を挙げた。


「ヤダ、シンジ...!滅茶苦茶綺麗になってるじゃない...!?」


「チリひとつ落ちてないわ!

掃除機もちゃんとかけたのね...!」


「いや、その、机の傍にクリーナーが立てかかってるけど、それ、俺、じゃない」


「掃除機、かけたの、俺じゃないから」


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