第3話 マイノリティがマジョリティに染まるとき
職場は他企業よりはダイバーシティをうたっているが、プロジェクトに入ればまわりは男性だらけ。お客様も男性だらけ。
もう当たり前すぎて気にもとめなくなったけど、女性車両に男性1人ぽつんと同じ。そう考えると違和感あるでしょ?
目立つのよ。だから、普通より余計に皆が納得する立ち居振舞い、賢さ、立派さ、懸命さを求められるし、それに答えようとする自分がいる。
ダイバーシティは関係ないと言うのはマジョリティ。マイノリティからすれば無言のプレッシャー。別に考え方が違うわけでも能力がないわけでもないのにね。
辛辣なことを言えばそう大した実績をあげていない人でも男性の方が圧倒的に高いポジションにはまる確率が高い。ならば、ダイバーシティと言うなら、女性比率をxxまでにxx%増やそう!ではなく今と真逆の比率にしてみるくらいの冒険も良い。さして世の中変わらないだろう。
津田梅子さんや、ルース・ベイダー・ギンズバーグさん、大変な世の中を生きて、そして自ら変革をもたらした。すばらしい功績だ。でも黒電話がスマホに変わる間にどれだけ変わったのだろうか。肌感は変わっていない。
「人間は、自分が幸福であるということを知らないから、不幸なのである」とドストエフスキー。
人の評価ばかり気にする必要はない。
と人は言う。
でも人の人生は人を通してしか評価出来ない。
もみじはほんの少し不満を心に秘めながら、結局マジョリティに染まって生きている。
そしてある晩「僕と魔法の言葉たち」というドキュメンタリー映画をみた。
マイノリティだのマジョリティだの、なんとくだらない事をおもっているのか。
幸福であることに感謝し、(表)を生きよう。
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