第4話 休憩

 鐘の音がする。


「お昼ご飯ね。さぁいきましょう。」


 どうやら、お昼を告げる鐘だったらしい。

 二人で近くのご飯屋に入る。美味しそうなものが多すぎて選べない。


「ええと、これと。これ。それから、これ。あとはデザートにこれね。」


「ちょ、ちょっとそんなに食べきれるの?さっきも食べてたじゃない。」


「それとこれとは別よ。それに誰かさんのせいで没収されちゃったし。」


 その子は「いや、あれは私のせいじゃないでしょ。」と突っ込んでくる。






 料理が続々と運ばれてくる。ご飯を食べながら、愚痴を言い合う。


「でもさ、ほんとにあの頑固親父、融通利かないよね。」


「ほんとそれ。お腹空いてたんだから仕方ないじゃない。

 見逃してくれてもいいじゃん。」


「ねえ。そういえば、あいつ、彼女と喧嘩したらしいよ。」


「そうなんだ。・・・もしかして、そのやつあたりで!?」


「いや、それはないと思うけど。

 んんっ。あんなに融通効かないから愛想つかされたんじゃない。」


「そうかもね。」





 彼女は何か思い出したのか急に立ち上がった。


「ごめん。私用事あるんだった。先いくね。」


 残ったご飯をかき込んで去っていった。

 私のテーブルにはまだ、大量のご飯が残っていた。


「さすがに頼み過ぎたかしら。」


 お腹がパンパンに膨らしながら、ご飯屋を出る。


「ううう。食べ過ぎた。もう入らないわ。あそこで休憩しよう」


 ベンチに座って休憩する。風が冷たくて気持ちいい。

 お腹も段々楽になっていった。




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