普通ではないふつう
バブみ道日丿宮組
お題:可愛い凡人 制限時間:15分
普通ではないふつう
どちらかを選ぶことはボクには無理だった。
だからこそ、結婚しても3人一緒。
「本妻はわたしなんだからね」
「そんなことない」
結婚する前と同じ生活をするボクらは異端に思われた。一夫多妻制でもないのになぜ2人と結ばれたのかとか、生活するのが大変だろうとか、いろんなことを言われた。
でも、選んだのはボクたちで周りは関係ない。
「どっちも一番じゃダメかな?」
「「えぇー」」
声が揃った。
うん、やっぱり双子だな。
「赤ちゃんのためにも喧嘩はよして欲しいな。会社と学校でも言われてるでしょ?」
「そうだね」「そうね」
姉は高校卒業に就職し、妹はボクと同じ学校に入った。
「お姉ちゃんは一緒にいる時間少ないんだから、少しは譲ってよ」
「やだよ。姉さんが勝手に就職したからいけないだけ」
むむむという雑音をたてながらにらみ合う彼女たちはどっちもひかない。
間にボクが入って仲裁したとしてもどちらかを選べって言われるし、見守るしかできない。それに彼女たちだって、口では一番を気にするけど実際はそんなことない。
お互いがお互いの道をしっかりと生きていけるようにボクといるという感じだ。
でもまぁ……学校でいる時間が多いのは事実。
「デートでもする?」
「「私と?」」
声がまた揃う。
主語をいってないからそうなるよね、うん。
「3人でいこう。今度の休み」
「わかった」「うん」
喧嘩してたのが嘘のように静かになり、
「夕ご飯作るよ」「うん」
姉妹揃って台所に入ってった。
「……」
ボクには眩しいくらいの二人だ。
今度二人から生まれてくる子供たちもきっと眩しく感じるのだとボクは信じてる。
「さてと……」
ボクは大学の課題でも進めるかな。あとで教えられるようによく見ておかないと。
普通ではないふつう バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます