授業の意味

バブみ道日丿宮組

お題:興奮した天井 制限時間:15分

授業の意味

 ゲームを遊んでると天井が落ちてきたり、壁が迫ってくるトラップを目にする。

 非常にゆっくりした速度でプレイヤーを焦らせるのだが、現実的にありえるのだろうか?

 今いる教室の天井、壁が迫るというのは形的にありえない。というのも窓と扉があるからであって、密室ではないから。

 逆に密室であればいいのかと想像すると、これまた起こりそうもない。人を潰すにはそれなりの厚さが天井には必要であり、その場合の落下スピードは重さに依存する。すなわち、ゆっくり落ちてくるというのはありえない。それだけの重量を支える柱をまず作成しなければならない。落とすということ事態は重量を支えていた支柱をなくせば可能。

 壁の場合、左右から潰すということもあって天井よりは現実敵にありえる。もちろん、分厚さは必要であり、面にきちんと圧をかけられなければならない。

 そんなことを考えると、ゲームというのは特殊であるといえる。

「……であるからして」

 歴史の授業でやや脱線気味の城の罠についてという題材は興味深い。普段授業で眠ってる生徒ですら目を輝かして聞いてる。

 それだけに記憶に残りやすい。試験問題で授業についての感想があるのはこの教師だけだ。面白みがない歴史をいかにして面白くするか。そこに重点を置く。あまり他の教師からは共感を得ていないが、効力があるのは事実。教師本人のボキャブラリーが求められるのも事実であり、簡単に真似できない。

 歴史という積み重ねたものごとの脱線。

 今回でいえば、ヨーロッパのお城にあるものという話。

 私たちの国でいえば、弓矢が飛んできたり、落とし穴が開いたりがトラップにあたる。

 お城とお屋敷の違いが黒板に列挙されてく。

 文化の違いがよくわかる。使用する材料など城主がそれに伴って黒板に書かれる。トラップ=その城主という覚え方がここに生まれる。

 年号はおまけに書かれるため、年だけを聞かれると記憶に浮かばないのがたまに傷だがそこは本人のやる気にもよるから重要じゃない。

 所詮教師のやり方が異なっても、最終的に覚えるのは生徒自身。授業はそのきっかけでしかないのだから。

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授業の意味 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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