大江戸物語 〜科学（サイエンス）と空想（ファンタジー）の冒険大河〜

家紋制

そう遠くない未来。

情報社会はさらに活発化し、それに応じて、新たな技術や科学を世に生み出してきた。しかし、情報多様化社会の中で、個人情報漏洩や情報管理の混乱、ハッキング、ネットを使った誹謗中傷などが見られた。そこで新たな情報保護推進において、人々の経済や健康、精神などありとあらゆる情報を一括管理する新システムの中で、日本伝統の「家紋」が注目。それを活用し一人一人に情報一括化するため、「家紋法」が設立し、家紋を取り付ける事が義務付けられた。

一つは、人々の個人情報や、健康・精神状態、遺伝子などはその人自身が温存でき、コントロールすることもできる。

一つは、それらを管理することが出来て、問題解決もその人自身でできる。個人情報の一括管理や流出阻止、記憶しなくても、パスワードがなくても、自分自身の心で定められ、解除や施錠をかけることができる。

一つは、加えて病気の早期発見や、精神状態の安定化をサポート、遺伝子情報により、身内や外などのありとあらゆる問題解決もサポートし、格差や争いもない人々の幸福追求を全面的に押し上げることもできる。

一つは、その家紋法より登録した個人情報及び財産等は、遺伝子反応により血統が一致したとき、もしその人が死亡した場合、その相続や財産、個人情報等を受け継ぐことができる。無論、遺言書を書かなくても、遺伝子的に家紋法でID登録されれば、自動的にその相続を分配することはできるが、あくまで遺言者に決定権があり、遺言者本人が決定しなくてはならない。もし、遺言書を書く暇もなく他界した場合は、家紋法登録により、自動的に適用される。

もう一つは・・・

それを支配し、盗もことも操ることも・・・死なせることもできるのだ。

家紋制によって自動登録出来るものとすれば、

名前

あだ名

性別

家紋

サイン・花押

印鑑

生年月日

年齢

血液型

現住所

出身地

国籍

人種

現在の職業

家族構成

家系・家柄・族柄

該当家族の現在地情報（任意）

経済状況

財産

好きなもの

嫌いなもの

好きな食べ物

嫌いな食べ物

アレルギー

健康状態

心の状態

ストレス度

寿命

持病

身長

座高

体重

サイズ

スリーサイズ

座右の銘・志

趣味

特技

性格

スキル

学歴

職歴

免許

術皆伝

将来の夢

扱っているもの

思考状態（今思っていること、考えてること）

妄想

全てが記録され、それも自動的に更新するようになっている。

そしてその個人情報は、持ち主が死ぬまで保護・更新もサポートできる。またその個人情報は、その人が非公開を要求または危害を想定しない限り、ある程度の情報を公開しても良い。悪用されたら即刻サイバーセキュリティ上、警察に通報することも出来る。

政府は、個々のあらゆる個人情報、特徴、心理、健康、精神状態、遺伝子、財政、財産、経済状態、所有権、著作権、権利等を保護・統制・管理するため、個々に先祖代々受け継がれている家紋に目を付け、それぞれに家紋を取り付けるよう義務付けられた。

この『家紋法』によって、人々はあらゆる威力から護り、問題解決の高速化や自由で平等かつ格差、貧困、争いなき世の中への実現を可能にし、また健康を管理することによって、苦を知らず維持をし続けることによって、不老長寿、天下泰平、国家安穏、極楽浄土、福徳円満社会の実現のも可能にした。

だが、もしそれが悪用されてしまうと、個人情報ハッキングはもちろん、あるときはその人自身を操り、延命させたり、死なせたりすることもできる危険極まりない制度である。

だが、この制度にはどうでしても採用したいわけがあるのだが、それはまた別の機会に・・・。