第7話 対策を考える

 失明も有りうる、と聞いて、初診の日は、混乱したまま帰途につきました。冬にしては日差しの強い日で、つい、日陰を歩いていたら、あれ、道に迷ったみたい。瞳孔を開く目薬をさされたので、いつにも増してまぶしくて。

 結局、いつもの倍以上かかって、やっと、いつもの道に出ました。もう昼近いので、作るの面倒、と。コンビニに入ったところ。


 真っ暗、に近いのです、店内が。おにぎりを選ぶにも、さっぱりわからず。手探りと感触で、赤飯おにぎりをゲットできたのはよかったですが。

 光を、いきなり失うことはないでしょうが、その前段階として、こんなこともあるのか。この日も鍵穴は見えず、部屋に入るのも一苦労でした。


 その後、例のハープ曲で立ち直り、おにぎりを食べました。夕方近くなり、視界もクリアになってきて、やれやれ。瞳孔を開く目薬は、何度も点眼されましたが、今回は別のクリニックで、種類と効きかたが違ったのでしょう。


 目の負担だし、実際、目が痛くなるので、何年も前からテレビは見ない、パソコンも、控えめにしています。昨年末からは、目が痛いのでメールを打つのもおっくうになってました。手術ができないとなると、眼鏡を、頻繁に変えて対応するしかない。お金もかかるけど、それしかない。


 もし失明となったら、どうするか。

 そのことも考えながら、生きていかないと。

 長生きしたいとは思いません、あと十年もあれば、と常日頃思っていて。

 でも、寿命は自分で決めることはできません。

 現実的に、考えていかないと、と思いつつ、具体策は浮かばないのでした。

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