第9話 悪魔

 大いなる自然には、大いなる大地あり


 その伝で言えば、大いなる愛には、大いなる「何」があるというのだろう?


 自然の礎が、大地なら

 愛情の礎は?


 自己犠牲?

 否


 想う気持ち?

 否


 想いやる気持ち?

 ・・・そうだよ、わかってる


 だけど


 それは、自己犠牲であってはならない

 それは、一方的に想うものでもない


 そう言う賢しらな人って、ホントの恋をしたことがないんじゃない?


 私は、想う

 愛なのか、恋なのか、それは知らない


 でも、愛って、まずは一方的に想うことから始まるんじゃないかな?


 そして、その表現が自己犠牲まで昇華されたら、それは、もう愛だよ!


 いいんじゃない、片想いで!


 いいんだよ、叶わなくても!


 その人が幸せになるのなら!


 だから、わたしは、悪魔になった

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