掌編小説・『written by Olive Oil』

夢美瑠瑠

掌編小説・『written by Olive Oil』

(これは、2019年の「オリーブの日」にアメブロに投稿したものです)



      掌編小説・『オリーブ』



 オリーブ・オイルというキャラクターは、アニメの「ポパイ」の恋人で、比較的にグラマー美女というよりは痩躯で、人が好さそうで、いつもプルートーという悪党に付き纏われていて、ポパイに危ないところを救われる。

「ヘルプミーヘルプ!」と、甲高い声で叫ぶのが印象的で、こういうことはまあ周知かと思う。

 そういうおなじみのパターンの、一話完結のバリエーションというのがディズニー?の昔のアニメには多かった。


 この度そのオリーブオイルの、書いた幻の小説というのが見つかった。

 というか捏造されているのを入手したので、ここに転記してみる・・・


「『プルートーの夢』     written by Olive Oil     


 こうやって小説とかを書いていますが、私は全く自信がないのです。

 こんな文章の塊に、何か意味やら値打ちやらが存在するのだろうか・・・

 とんでもなくくだらない、変なたわごとを、ひとりよがりに、徒に、書き綴っているだけで、同人雑誌とかに載っている私の小説を読んだ人は、陰で嗤っているのかもしれない。

 読んだ人は褒めてくれたりしますが、外見の冴えない感じとのギャップに感心しているだけかもしれない。

 あんまり読書とかもしないので、私は、中途半端な偏見の塊みたいな女なのです。

 興味の赴くままに、おかしな本ばかり読んでいて、余計に馬鹿になっているのかもしれない・・・


 ともあれ、創作とかいうものには慣れていないので、習うよりは慣れろという精神で、拙い筆を揮っているところです。


 今日は、変な、恥ずかしい夢のことを書いてみようと思います。

 いつも見る夢というのが、誰しもあるかと思いますが、私がいつもよく見る夢というのは、ポパイとの普通によくしているキスや、抱擁や、その先のあれこれではなくて、あの悪漢のプルートーに本当に犯されてしまう、というすごく背徳的な夢なのです!

 人にはとても言えないのですが、これは純文学なので、赤裸々に告白するほうが、

いい作品になるかと思うのです。

 夢のことをフロイトは「願望充足だ」と言いましたが、それでは、私はそういうイケナイ願望を心の奥にひそかに抱いているのでしょうか?

 毛むくじゃらの、乱暴な悪者の男性に、おもちゃにされたい。

 抵抗を封じられて、裸にされて、足を開かれて、さめざめ泣かされたい、そういう隠されたマゾヒスティックな欲望を、夢の中で満足させているのでしょうか・・・


(中略)※(転記者注:どぎつい描写が続くので自粛します)


・・・夢のことをかなりリアルに、細大漏らさずに描写しましたが、まじめな読者以外にも、興味本位の人の興味をも惹いてしまう?ような危険な表現に満ち満ちてしまったように思います。

 こんなことはポパイにはとても告白できないのですが、これは小説だから面白いように書いているだけで・・・と言えば、ポパイは納得する人です。                                           

 筆の赴くままに、女性としての赤裸々な心理を細密にデスクリプトしている、そういう私小説しか今のところは書けないのですが、たまたま私の文章を目にした人がいれば、どうか率直な感想をコメントしてほしいと思います。

 創作のためのモチベーションが上がるし、今後の執筆の際の参考にしたいのです。


ヘルプミー、ヘルプ!!!


 ここまで読んでくださってありがとうございました。

 精進して、またお目汚ししたいと思います。」



<了>

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掌編小説・『written by Olive Oil』 夢美瑠瑠 @joeyasushi

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