第116話 悪魔

 また、私の中に悪魔が出てきた……

 人の幸せを妬み……それを破壊したがる悪魔が、時々私の目の前に現れる!!


 悪魔はこう言う……


『もう良いだろ……かぜね!』

『お前は頑張ったけど……無意味な努力だった!!』


『周りを見てみろ!!』

『何も努力をしない人間でも、そいつを好く奴が居るのに、お前を好いてくれる人間は何人いる? 0人だろ……』


『そして、お前のその活動を、賛美してくれている人間は居るのか?』

『反対意見しか聞かないだろうが……』


『この世で苦しい生活を頑張ったご褒美だ!!』

『楽して、のうのうと生きている奴らに、天誅と言うご褒美を喰らわしてやれ!!!』


 その様に悪魔が私にささやいてくる!!

 確かにあぶく銭や親のすねをかじって、一人前の姿をしている奴は許せないと思うが……それをして、何の意味が有る。

 脛をかじった、息子や娘を潰しても、本当に喜ぶのは両親だけで有るし、あぶく銭も一生続く訳でもない。


 一時の感情に身を任せるのは悪いことだ。

 感情だけで先走っては行けないのは、頭が理解しているが……人の幸せを妬む私が居る。


 しかし……私は悪魔の言葉に負けそうに成っている。

 この詰まらない人生を、表の世界で生きるのか、裏の世界で生きて行くかの差で有る。

 私は何時まで、この悪魔と対峙出来るのだろうか?


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