もしや貴女もか

 精霊殿の巫女たちは常にグラカリスィタ嬢を遠巻きに見ている。例の件の逆恨みか探りを入れるが。

「シルヴァ様に話しかけるだなんて身の程が」

「優秀で美しくて遠くから拝見するだけでもう」

「緊張して何を言えば」

「そんなお声を掛けられるだけで光栄すぎて倒れるわ」

 一人残らず虜にしているらしい。



 ***



 彼女から直に学ぶフィオーラ後輩巫女に言わせると、「怒らせると恐ろしく怖い」とのこと。

 妹の行く末は推して知るべし。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る