従者との攻防戦(万有ネタバレ)

 王女同様、王子も相当疲弊して珍しく床に臥していたが、容体がだいぶ落ち着くと半身起こして読書くらいはする。

「またか」

「またかとは何ですか」

 視線を上げずに言われ、従者も憮然と返す。

「何で私が起きるごとに来るのかと」

「どうせ姫様の部屋に行きそうだと」

「お前、私を何だと思っているんだ」


 ***


 普段、殿下はあまりお前とは言わないのですがね。ちょっとむっとしてます。

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