彼女にしか通じない

 テハイザ城の動物たちは少女に懐いている。

「いい? このお手紙、落としちゃだめよ」

 伝書鳩がクゥと返事をする。

「またこんなに鬣濡らして」

 背伸びして馬を拭いてやれば、馬の首が項垂れる。

「水が気持ちよくても風邪ひくでしょ」 

「言葉わかるのかい」

「えっ分からないの!?」

 なんとなく通じるらしい。



 *スピカのイメージは固まっていたので、お絵描きが楽しかったです。この子はもっと出したい。

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