【FGA:14】1on1
1on1とは。
恐らくバスケを一度でもやったことがある人間ならば──その言葉を知らない人は居ないだろう。
そう断言できるにはもちろん──明確たる理由があるからだ。
第一に。
バスケのみならず他のスポーツ──否、どの事柄についても言えることだが──必ず己のスキルを確認しなければならない時が来る。
今までの自分はどれほどか、これは使えるか、あれはどうだ、これはどうだ……そうやって人はスキルを身につけ、どんどんと成長していくのだが──
言うならば。
バスケットプレイヤーにとって
普段のドリブルの練習やシューティング、ディフェンス、戦術、自分に求められてる役割……それら一まとまりを確認できるものこそ──1on1である。
もちろん、それらの事は別段1on1だけが確認できる術ではないが──
第二に。
ここまで偉そうに講釈を垂れてきたが──実際のところ、普段のスキルの確認、それだけに焦点を当てるならば──別に1on1を絶対にやらなければならいないという訳ではない。
3
それは。
もちろん。
これもまたバスケに限った話ではないが個々人の力だけが絶対に勝ちに繋がる訳でない事は明記しておこう(特に
だが、だがしかし──
現に。
どのスポーツ界も
閑話休題。前座はここまでとして。
弱い。
ゆらゆらと空へ舞っていく雌の蝶を追いかける雄の様に──レオン王子は
「ロッカーモーション……」
「うおおおお!」と
周囲の人にジロジロ見られて赤面するテレサを尻目にジェラミーは相変わらず太い腕を組みながら静かに
「ロッカーモーション……自身の身体を前後に揺らし相手
そんなジェラミーとは転じて、興奮の声を抑えない派手な4人組のうちの1人、紅髪の少年はそう高らかに叫ぶと
「ホンマやなぁ……あんな
同じ様に──だがローテンションで紅髪の少年の真隣でさっき"カフェ・レオナイル"で購入したフランスパンを齧りながら呟く──茶髪の少女はそう言うと更に隣の白髪の少女に「食べへん?」と聞いた。
「う〜〜ん、すっごい上手だね亜蓮くん! 私たち、闘ったら勝てるかな〜〜?」
白髪の少女は「ありがと〜〜」と同時に茶髪の少女に礼を言うとフランスパンを齧った。
"ぽろぽろ"とパンくずがその少女の高い身長ゆえか、下の方に無差別に落ちていくのに気付かず──その白髪の少女の隣にいた人周り小さい青髪の少年は「お前……うざいぞ、それ」と言うと少女の大きな乳房を叩いて(少女は「いった〜〜い!」と涙目になった)その行為を咎めると自分は「あたかもその質問には興味ないです」と主張するかの様に不躾に少女の問いに答えた。
「負ける訳ないだろ……ボク達だぞ?
「も〜〜ほんと、ツンデレなんだから! でも私の胸叩草のはダメだよ〜〜!」と言いながら白髪の少女(その乳)に揉まれる青髪の少年を見て"ゲラゲラ"と笑う茶髪の少女たちを横目で見ながら──紅髪の少年はボソリと「
「あの動き……彼は
弟の
妹のレア姫ことレオリオラ王国第二王女"レア・レンドール・レオリオラ"は「お姉様?」と静かに何か考え込む様に顎に手を当て沈思黙考する姉を心配すると──突如、民衆をかき分けるように怒声と"ガチャガチャ"と大きな
「あ、お姉様……見つかっちゃいましたよ!」
レア姫はその鉄の音が聴こえてもまるで動じない姉に警告する様に慌てながら伝えると"ばっ"と一点も入れられない
突如、飛び込んできたレア姫に「あっぶね!」とぶつかるまいと途端に身体を捻った
「いって〜〜!」と
それを見た途端──
その鎧を纏った人間、青年は"すっ"と鎧の重さなどない様に軽く立ち上がると「ぱんぱん」と一つ、泥を落とすと──
「カイシュ・スティブル・ホットスパーズ……この国の親衛隊隊長です」
と、言った。
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