76話目


──早く逃げて!──


荘園に響く叫び声

鎮静剤は空っぽ

しかも私の背後には魚影が迫っている

もう無理

そう思った時


──暗号機寸止め完了!──

──頑張れ!持ちこたえろ!──


私が倒れた瞬間、通電する

まだいける!

自分を鼓舞してゲートに走る

そして私たちは、鬼の悔しそうな顔を見ながら逃げたのであった

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