56話目

真っ黒な壁と、窓が一つだけある部屋でひとりぼっち

差し込む月光はずっと同じ

外からは誰かの声が聴こえる

聴いたことがあるような、無いような声

その声は言った


「籠ってないで出てこいよ」


そう事言われても扉が無いからなぁ

何をしても無駄なんだ

そして僕は自分の殻に閉じ籠った

傷付き過ぎた心を隠す為に

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