122.久々の稽古

 ピグリマ先生の頼みで、僕は『ロード』クラスに編入する事になった。


 先生から『ロード』クラスに案内された。


 他の棟とは比べものにならない程設備が整っていた。


 何故こんなに設備が整っているのかと聞いた所、そもそも『ロード』クラスに入れる生徒は数年に一人くらいしかいないそうで、設備を使わないので劣らないとの事だった。


 確かに……使う人がいなければ劣らないよね。



 一階は基本的にグラウンドになっていた。


 二階は研究室になっており、寝室も兼ね備えている。


 三階は王都を一目で眺望できるテラスがある休憩スペースになっていた。



 案内を終えた頃、セレナお姉ちゃんがやってきた。


「クロウ! やっと来たのね」


「セレナお姉ちゃん! 今日から宜しくお願いします」


「まぁ、ここには私しかいないからね。クロウもディアナちゃんも自由にしてくれていいからね」


「ありがとう!」「分かりました」


 最後にピグリマ先生から『ロード』クラスについて説明があった。



 ①卒業まで授業は全て自由で、受けるも良し、受けないも良し


 ②他のクラスの授業内容を変更出来る。先生と相談の事。生徒を個人で連れ出す事も可能だが、強制は禁止


 ③『ロード』クラス棟の施設は全て自由に使ってよし。基本的にこの棟には他クラスの生徒に先生や職員まで立ち入り禁止


 ④白バッジを使えば、王城への出入りも可能、但し必ず謁見は申し込む事


 ⑤学園に害悪が及ばない限り、仕事をしても良し。例えば冒険者等



 以上だ。


 とんでもない待遇だ。


 『ロード』クラスになった時点で、王国内の役職に就くこともできる。


 セレナお姉ちゃんとかは、既に第一騎士団の団長に誘われているらしい。


 最初は副団長だけど、数年で団長になれるそうだ。


 第一騎士団団長ともなると、職として将軍になるようだ。


 しかし、お姉ちゃんは全く興味ないらしい。



 それでは早速! 本日から『ロード』クラスにいるメンバーを紹介しよう!


 最初からいる、セレナお姉ちゃん! 職能は『剣聖』だ。


 二人目は僕! 職能は一応『アザトース』だけど公言していないし、今は『賢者』だ。


 三人目は僕の護衛ディアナ! 職能は『黒銀狼』という特殊職能だ! 強さは『上級剣士』と『剣聖』の間くらいの上級職能だ。


 四人目は僕の前世の妹アリサ! 職能は『聖女』だけど、秘密にしてて、今は『魔法使い』だ。



「って! 何で私が『ロード』クラスの棟にいるのよ!?」


 最近アリサのツッコミが上手くなってる気がする……。


「だって、向こうにいても、学べる事ないでしょう?」


「まあ……そうだけどさ……折角、友人が出来たのに……」


「そうだったの!? でも、いつでも向こうに行って来ていいからね!」


「うん、ありがとう! くろにぃ」


 満面の笑みのリサがとても可愛かった。




 アリサは自分の魔法科Aクラスの授業へと戻って行った。


 どうやら午前中の座学だけは出たいそうだ。


「クロウ! ディアナちゃん借りるよ?」


「あれ? 稽古するの?」


「うん!」


「それなら僕も混ぜてよ~」


「え!? いいの?」


「うん! 久しぶりにお姉ちゃんと稽古したい気分だから!」


「よし! 私とディアナちゃんで組むからね!」


「あい~」



 一階のグラウンドにやってきた。


 お姉ちゃんとディアナが木剣を握りしめた。


「それじゃ……行くよ!」


「あい!」


 僕の合図と共に二人は物凄い速さで駆けつけてきた。


 二人の鋭い剣の捌きを丁寧に避けて行く。


「ん? 今日は『闇の手』を出さないの?」


「うん、いつもとちょっと違う練習をしてみたいから」


 ではそろそろ本番に行こう!


 僕は『無詠唱』で右手に火炎玉、左手に水玉を作った。


 素早くお姉ちゃんとディアナに、それぞれの玉を投げると、玉が大爆発した。


 二人とも玉が投げられた時、瞬時に危険を察知して後方に大きく引いていた。


 当たっても『超手加減』でダメージはゼロなんだけどね。


 そして、その隙に僕は遂にあれを使うのだった。




神々の楽園アヴァロン最大!!!」




 僕の声と共に淡い赤色の光が僕の周辺に漏れ出した。


 そう、僕がずっと使う事を躊躇い、初めて使う技、神々の楽園アヴァロンを発動させた。


 光と共に全てのステータスが超絶強化された事を確認した。


 僕は魔法職なので、魔法系ステータスはあまり上がってないように見えるが……。


 その他、戦士系ステータスが数倍も跳ね上がった。


 そして得体の知れない威圧が放たれた。





 名前 クロウティア・エクシア

 年齢 12歳(男)

 種族 人族(神々の楽園の加護)

 職能 アザトース

 レベル 50

 HP 300×10=3000

 MP 800×50=40000

 力 500×10=5000+30000

 素早さ 500×10=5000+30000

 器用さ 500×10=5000+30000

 耐性 500×50=25000+30000

 魔力 500×300+5000=155000+30000

 精神 500×300=150000+30000


 [従魔] 『アルティメットスライム』ソフィア,『ガーディアン』ヘレナ


 [レジェンドスキル] #&$% ,#!$&,異次元空間魔法,精霊眼,神獣の加護,奇跡の大地

 [魔法系統スキル] 中級回復魔法,火属性魔法,水属性魔法,風属性魔法,土属性魔法,転移魔法,雷属性魔法,霧属性魔法,木属性魔法,氷属性魔法,光属性魔法,闇属性魔法,影封印,飛行魔法

 [スキル] 痛覚無効,睡眠無効,言語能力,魔法超強化,多重魔法発動,魔法調整,魔法無限固定,魔力高速回復,魔力超上昇,魔法高速演算,MP消費超軽減,超手加減,自動収集,自動魔法

 [技] MPドレイン,神々の楽園アヴァロン,エリクサー,ソーマ

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