爵位 ― 都市伯・伯爵・侯爵・公爵
※色々参考にはしていますが――以下同文。
【都市伯】
都市伯は城伯とも称し、城塞を擁する大都市とその周辺地域を治める。この身分から独自の兵力を有するようになり、いわゆる領主と呼ばれるのもこの身分から上である。
別途騎士団が領有する騎士団領というものが大陸各所に存在するが、それも都市伯の支配域と同程度の規模である。
【伯爵・侯爵・公爵】
伯爵・侯爵・公爵は州単位の所領を持つ。いわゆる地方領主であり、立法権(一応国家による制限はある)・徴税権・裁判権を有し、国家とは主従の関係性はあるものの政治面ではある程度独立している(よほどのことが無ければ国王も地方領主の政治に口を出せない)。
伯・侯・公は領地に付された称号であるが、伯爵位と公爵位は元々王家が領有している州に、侯爵位は主に国家の草創期、王家以外の有力豪族が領有していた地域に付される。
侯爵は元々地方豪族が王家に臣従した際に封ぜられるものであったという経緯から、基本的に王族の流れを汲む家系には与えられない(元々王家の領地ではないので、王家が他者に与えられるものではない)。
さらに勲功により叙爵される新興貴族の多くは国王より王家所有の州から領地を与えられるため、大抵の場合は伯爵となる。
それに対しカーラントは自ら勢力拡大し、元々その地を支配していた貴族を排除してのし上がったという経緯――つまり王家からの割譲ではなく、領有後の臣従という経緯があるため、侯爵とされる(このような経緯を持つ新興の侯爵は極めて珍しい)。
臣従・封爵の際に新たに王家よりカーラントの宗主に与えられた領地がデーツであり、代々グネモン侯の惣領がデーツ伯を名乗っている(これは付属称号・従属称号とも呼ばれる)。
なお、領主が失脚し、爵位剥奪となった場合は伯爵領も侯爵領も王家に召し上げられるので、そのような経緯で新興貴族が侯爵領を賜る場合もある。
伯・侯・公――ことに伯と侯――は爵位のみから一概にどちらが格上・格下といったことは断言できない。家格はあくまでその爵位の所有者の家柄がものを言う。また爵位そのものが特有の権威を表す場合もある。
一例として、カンファーにおいてカーラント家のグネモン侯とリリー家のソーン伯ではソーン伯の方が格上ということになる。また、ソーン伯爵位はカンファーにおける筆頭爵位と定められているため、仮に別の血統の何者かに叙することになったとしても、その人物の家系もそれに見合った格が求められる。
公爵位は他の爵位とはいささか別格の趣があり、そもそも王族か、大国の王の庶子しか叙されることはない。世襲の公爵家はエルムにおいて大国にしか存在せず、殆どの場合国王の庶子を祖としている。
……こんなところですかね。あくまで、この世界観での設定です。あくまで。
子爵は? と訊かれそうですが格としては都市伯が相当します。
登場人物の爵位によって、どのような立場でどのような力を有するのか、のご参考になれば。
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