押しが演じたキャラクター②

「金田一」から1クールあいて、翌年の1月クールのドラマ「名探偵保健室のオバさん」のなかで準主役の神宮寺尊を演じてました。これも「銀狼」と同じでジャンル的には学園ミステリーですが、「銀狼」とはかなり違って明るい雰囲気のドラマです。でも、原作はけっこうグロテスクなものがありますが、ドラマではそれが少ないです。


ひょんなことから、保健室の先生に気に入られた神宮寺くんが保険委員にさせられ、保健室の先生に振り回されるというある意味かわいそうな高校生です。でも、けっこう正義感が強くて明るくどこか楽観的なところのあるキャラクターという印象でした。たぶん、「銀狼」とは真逆なキャラクターなのかなあと思います。つうか、ほぼ三宅健。一番のはまり役だといまでも思います。


ちなみに保健室のオバさんこと主人公の遠山先生役は佐賀県出身の女優、松雪泰子でした。ゲストにまだ無名のころの仲間由紀恵や藤木直人が出ていたりします。


このドラマみてから、「名探偵保健室のオバさん」の原作もかいました。原作もおもしろかったので、同じ作者のコミックをいくつもかって読みました。けっこうシリアスなホラーが多い作者です。


もう「名探偵保健室のオバさん」の新作は書かないのだろうか。なにげに気になる神宮寺の家庭の事情。お母さんはどっかの海外にいて、叔父さんと二人暮らし。お父さんの姿がないってどういうことなのだろうか?


つい深読みしてしまいました。作者の他作品読んでいると、神宮寺くんは実はとてつもない闇を抱えている可能性があるのではと勘繰ってしまいましたが、たぶん描かれない。もう二十年以上もたつし


次はComing Century主演のドラマ「pu-pu-pu」の楠木陸男くん。大学全部落ちてしまい留学のためにアメリカにわたり、同じように留学目的だった隼人や和哉に出会います。アメリカいったら、通うはずの学校がなくて、あげくのはてに詐欺にあいます。それでもアメリカでがんばろうとするんですが、なんだかんだで日本へ帰国。父親との関係が思わしくなかったことから、三人は一緒に暮らすのことになります。学校もいかず、就職することもないフラフラしている三人の少年たちの青春ものです。いまはあまり使われないのですが、そういう人たちをプー太郎と呼ばれてました。


陸男はお調子者で空気の読めない少年だけど一番のムードメーカー。父親役は所ジョージで、これまた夢を追いかけるばかりのプー太郎的なキャラクターです。そのことに不満をもっておりましたが、最終的に「夢を追いかけないとうちゃんはとうちゃんじゃない」と認めるわけです。最終回ではなかなか夢を持てなかった陸男もシェフになるという夢を持ち奮闘してます。


アメリカでは「バックフォーザフューチャー」のオマージュなのか、陸男がスケボーにのるシーンがあり、健くんかっこいい!と思いました(笑)たぶん、陸男は三人のなかで一番運動神経いいかも(笑)


最後にプーの意味を「迷える子羊」とか「だけど、未来がある」とか表現されているのがよかった。


あとは主題歌のover。最後のMステでも披露したのですが、二十年たってもやはり素敵な曲です。最近リリースした「僕らはまだ」は「over」の続編みたいな曲だなあなんて勝手に思ってます(笑)



もう一つ「pu-pu-pu」の放送された翌年の夏に放送されたのが「新俺たちの旅1999」です。


「新」や「1999」がついていることから、昔あったドラマのリメイク版です。このドラマの二十五年前の放送された「俺たちの旅」をカミセン主演でリメイクされたものです。ちなみに「俺たちの旅」があっていたころはカミセンはまだ生まれていません。

 


健君が演じたにはオメダ。あいにく、本名は忘れました。


いつも「俺はダメだ」と口癖のようにいうものだから、子供のころから「だめお」の反対で「オメダ」というあだ名をつけられていました。母子家庭で育ち、自分に自信が持てずにいつも「おれはダメだ」「いつも母さんに頼ってしまう」などいって、家でを繰り返すのですが、優しすぎるのか。ただの優柔札感なのか必ず家の近くにある歩道橋でたちどまって引き返すということを繰り返し、家出を成功させたことがありません。陸男や神宮司は明るい性格なのとはうって変わって大人し目なキャラクターでした。

「おれはダメだ。だから、どうにか自分を変えないといけない」という気持ちはあるんですが、どうしても前に進めないんです。けれど、剛くん演じるカースケのおかげで家出を成功させます。あとは岡田くん演じるグズ六とかとの出会いにより少しずつ変わっていくキャラクターだったと思います。



二つのカミセン主演ドラマ。一番演技経験の浅いはずの岡田君の演技は本当に輝いていた。後に日本を代表する俳優になる要素はそのころから備わっていたと思われます。


 



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る