大蛇退治伝説
注意、これは「弓張月」のあとがきに書いたものとさほど変わらないので、そちらを読んだ方はスルーしてもかまいません。
大蛇退治の伝説はスサノオノミコトのよるヤマサノオロチ退治をはじめとして日本のあらゆる地域にも残っているものかと思います。
奇しくも、我がふるさと、佐賀県にもその伝説があるわけです、
佐賀県にある黒髪山という武雄市、有田町、伊万里市を跨ぐ山に伝わるとされる伝説『黒髪山の大蛇退治伝説』です。
これは近松門左衛門という人が戯曲化した伝説だそうです。
1996年に有田町を中心に開催された世界炎の博覧会のメイン会場でからくり人形(ちがったらすみません)として上映され、その人形はなんと有田焼でつくられている品物です。香蘭社鍋島様式とかいうものだそうです。
名前の通り香蘭社でつくられたものでしょう。
香蘭社は有田の窯元でも大手の会社です。その店舗はたしか東京にもあったし、世界でも展開している会社ですね。
(ちなみに少し前にこのエッセイで紹介した「華の人」という作品は香蘭社(深川製磁だったかな?)に嫁いだ女性のお話です)
そこで作られたやきものできた人形が歌舞伎口調の語り部にあわせて動くんです。
炎の博覧会が終わったのちに『からくり人形』は処分されることなく、いまも現役で『有田館』というところで動いているそうです。
それをもとにして、地名などを変えたうえで制作したのが、「弓張月~為朝英雄異伝・大蛇」です。
元ネタは基本的に『為朝』、『万寿姫』、『大蛇』ぐらいなのですが、本編ではかやり登場人物を増やし、エピソードを増やしたりしてます。
ちなみに増えたキャラクターに関しては『椿説弓張月』や『保元物語』、佐賀の地方歴史書などを参考にしました。
けれど、なんか『白縫』がかっこいい女性になっちゃいましたね(^_^;)
なにせ、傍若無人の暴れものとされる為朝の嫁ですから(笑)
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