8話 魔法の授業
翌日。本日から魔法の授業が始まっていき、本格的に学園に来たことを実感する。俺やミアのように元々魔法を使える人は今回は見学になり、初めて魔法を使う人の基礎を教師が教え始めた。
「今までの授業では座学を教えてきましたが、きちんと覚えていますか?」
その問いに対して、全員が頷いた。
「では細かい説明は省きますね。今までの授業で適性属性などの勉強をしたと思います。そこで皆様には今回、適性属性の魔法を使ってもらいたいと思います」
すると俺とミアのところにやってきて肩を叩かれる。
「まず例としてノアくんとミアさんに魔法を使ってもらいます」
「「え?」」
お互い予想もしていないことを言われて放心状態になり、そして自然とミアと目が合う。
「難しいですか?」
「いえ、大丈夫です」
「私も大丈夫です」
ミアと同時に了承すると先生が広場の方に指を刺して言った。
「ではお願いします」
ミアと目が合い、最初に魔法を撃ちたくなさそうだったため、俺が先に魔法を使うことにした。
「適性魔法でいいのですか? それとも他の魔法を使った方がいいですか?」
「適性魔法でいいですよ」
「わかりました」
先生に言われた通り、俺は
「これでいいですか?」
「はい。では次はミアさんお願いします」
「わかりました」
俺に続くようにミアが
(まあ俺の
魔法の披露が終わったところで先生が俺たちを下がらせるような振る舞いをしてクラスメイト達の方に戻る。
「今見たようにノアさんが使った魔法は闇属性の基礎魔法で、ミアさんが使ったのは風属性の基礎魔法です。ですがノアさんの魔法は支援魔法であり、ミアさんが使ったのは攻撃魔法であるのが分かりましたよね?」
無言で全員が頷いたところで先生が話の続きを言う。
「ミアさんが使った魔法は、人を殺してしまうほど危ない魔法です。なので皆さんが魔法を使う時は、周囲を気を付けてながら使ってください」
そこから先生がどのように魔法を使うか指導をして各自、魔法を使う練習に入った。
俺とミアは特にやることがなかったので、昨日の一件を話そうと思いミアの近くによる。本当ならみんながいる時に話しておきたいけど、前もって今回の件を伝えた方がスムーズに話が進むと思った。
一応は周りを確認して、クラスメイト達が聞き取れない距離に移動してから話し始めた。
「一緒にダンジョンに入ってもらうと思うけどその時、危険な状況が起きるかもしれない」
「え? それって普通のことじゃないの? ダンジョンに入るんだからさ」
キョトンとした顔で俺に尋ねてきた。
「そう言う危険じゃなくて、前に話した通り国絡みの方」
「あ~ね。大丈夫だよ。それに護衛は今回つけないから」
「え?」
ミアが言ったことに驚く。なんせダンジョンに潜る際、護衛をつけるのが当たり前だ。だからこそルビアや俺も護衛をつける予定である。
「前にも話したけど、私は精霊王の加護があるから大丈夫かなって思ってさ。それにノアがいる時点で大丈夫でしょ? それにノアがいるって言ったら、護衛の人たちも納得してくれたし」
「......。わかった」
あまり俺を信用しすぎるのもって思うけどな。なんせ友達とは言え、俺は他国の人間だし。まあ今回はラッドやミーシェもいるし、後はあの件もあるから都合がよかった。
「うん! だからよろしくね? 騎士のノア様!」
そう言われてすぐ二人で笑い初めてしまった。なんせ冗談チックに騎士だなんて言われたら笑っちゃうだろ。するとルビアがこっちにやってきて足を踏まれる。
「ノア! 魔法教えて」
「あぁ。後足踏んでるよ?」
「知らない」
ミアと場所を離れてルビアに魔法を教え始めた。
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