第3話
僕は部屋を出て、隣の部屋をノックした。
「はーい。どうぞ」
ドアを開ける。
「やっほー、お兄ちゃん」
「やっほーじゃない」
「どう?ドキドキした?」
「しねーよ」
メールの差出人である、妹がそこにいた。
「でも、楽しかったでょ?」
「全然」
「嘘だよね?」
まあ、妹とわかってからは、微笑ましくなったな。
「で、何のようだ?」
妹は、もじもじしている。
らしくない・・・
ちなみに妹は、女子高生だ。
大学の友達は、女子高生の妹がいることを、羨ましがっているが、
こいつを本性を見たら、その夢は崩れる。
「はい、これ」
「何だ?」
紙袋を渡される。
「お誕生日、おめでとう」
「俺の誕生日は、4月24日だ」
「知ってるけど、不器用だから時間かかった」
そこには、サマーセーターが入っていた。
「お前が編んだのか?」
「うん。気に入った?」
「まあな」
「着てみて」
袖を通した。
「あっ、ぴったりだ。色も似合う」
そういや、こいつは意外と得意だったな。
「お兄ちゃん」
「どうした?」
「ふしだらな妹ですが、これからも仲良くしてください」
かわいいところあるな。
こいつが妹でよかったかもしれない。
「お兄ちゃん」
「何?」
「8月11日は、私の誕生日」
「ああ。お返しはするよ」
「でね、リクエストがあるんだ?」
「何だ?」
『高級ブランドの、バッグ』
前言撤回。
可愛くない。
贈り物 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます