SF ねこうさ ゆりボイン4
八乃前 陣
プロローグ 裸族に注意
朝を迎えた、ネクスト・アトランティス。
太平洋上に建造された巨大な人工島は、地球連邦政府の対外特別捜査本部も置かれていて、捜査官たちの公務員寮である高層マンションも存在していた。
その一室に、ルームシェアをしている特別捜査官のケモ耳少女、マコトとユキ。
二人は同じ部屋の別々なベッドで眠るけれど、朝になるといつも、ユキがマコトのベッドへと転がり込んでいる。
「んん…ふわわ…」
窓からの陽光で目が覚めたマコトは、ボンヤリとした瞼で上体を起こすと、ネコ耳とネコ尻尾をピンと立てて、全身で伸びをする。
「んんん~…」
うら若き女性捜査官であるマコトとユキには最近、女性としては一考するべき、ちょっとした問題が発生していた。
夜に眠る際、シャワーを浴びた後、つい素肌でベッドに転がり込んでしまうのだ。
以前、違法な性的興奮剤を服用して身体に異変を起こした男子学生たちを護送した経験と、ペンギン・アイランドというヌーディスト・リゾートで、仕事とはいえそれぞれ全裸のまま数日を過ごした事が、そのまま習慣化してしまっていたのである。
窓から差し込む朝陽の中で、白いシーツから裸身を起き上がらせたマコトが、両腕を伸ばして背中を反らせる。
まだ眠たそうな美顔は、寝ぼけ眼な中性的で美しい王子様のように、陽の光を浴びてキラキラしている。
長い睫毛には涙が光り、力ませた全身がプルルっと震える。
突き出された裸の巨乳は、丸い形を保ったまま柔らかくも媚細に震え、白い肌を艶々に魅せ付けていた。
先端の桃色な媚突も上を向いてツンと自己主張をしていて、陽光を艶やかに反射させる程の、スベスベ素肌。
括れたウエストは軽く前後左右へとくねられて、肢体の儚さと柔らかさを確信させていた。
細いウエストから穏やかに広がる大きなヒップは、白いベッドに柔らかい重さで押し付けられていて、しかし丸くて張りのある肌と薄くてもタップリな皮下脂肪で、魅惑的な曲線美を表している。
両脚にも力を籠めると、裸身をようやく隠していたシーツがスルりと床へ滑り落ちて、魅惑的なヌードが全て、朝の光に晒されていた。
大きなヒップから伸びる美脚は、脂が乗った腿から細い膝、少し膨らむ脹脛から片手で掴める程に細い足首へと、滑らかにシルエットを魅せている。
小さな足では細い指先がピンと伸びて、全身に元気が巡って行くのが見て取れた。
「んん~…ふう」
ひとしきり伸びて、脱力と一緒に両腕を降ろしたら、双つの大きなバストがタプんっと弾んで、マコトは自分が裸のままで眠ってしまっていた事に、今さら気づく。
「あ…またやっちゃった」
そのままポフんと仰向けに転がって、右隣に寝返ると、幼馴染みでもあり捜査官ユニットのパートナーでありルームシェアの相手でもあるユキが、愛らしいお姫様のように無垢な寝顔で、静かに寝息を立てていた。
子供の頃から、お互いによくお泊りをしていたから、慣れているどころか日常の光景だ。
「ふふ…」
見慣れた愛らしい寝顔に、柔らかい笑顔を見せながら、マコトはユキの白いウサ耳を指先でツンと突っつく。
「んん…」
耳を弄られたユキが、白い耳をピクんとうごめかせて、逃がれるように甘えるように、マコトの胸へと頭を寄せて来た。
セミロングのゆるふわなサラサラ頭髪から、シャンプーの香りとともに、少女自身の甘い香りが漂ってくる。
シーツにくるまっているとはいえ、隣接しているマコトのベッドまで寝たまま転がってきたらしいユキの裸身は、身体の上から背中までしか、シーツで隠されてはいない。
マコトから見れば、裸身で軽く丸まって眠るユキの身体は、一糸まとわぬ恰好に等しかった。
愛らしい媚顔で眠るお姫様フェイスは、無垢ゆえの無防備さ。
もし男性が見てしまったら、どんな強固な理性も一瞬で破壊されて、背徳的な欲求を暴走させてしまうだろう。
マコトとほぼ同じサイズの巨乳は、左半身を下にして重なり合い、暖かくて柔らかくて白くて大きなお供えのようだ。
先端の桃色媚突も、小さくツンと、愛らしい存在を示している。
女性らしく窪んでくねられているウエストは、静かな寝息で僅かに上下をして、女性的な滑らかさを魅せていた。
タップリな高さと奥行きを見せている少女腰は、引き締まった下腹部も寝息で小さく起伏していて、大きなお尻はシーツの下で、透ける太陽の光を柔らかく受けている。
尾てい骨の、白くてフワフワで小さなウサ尻尾も、太陽の光でピクんと反応。
左右の腿は僅かにずれて重ねられていて、脂の乗った腿の付け根の小さな隙間から、背後の陽光を通過させていた。
輝く三角形の隙間からは、ツルツルの肌艶がよく解る。
ムッチリと張りのある腿から、細い膝、訓練で鍛えられて美しい曲線を魅せる脹脛から、握ると折れてしまいそうな足首や、マコトよりもわずかに小さな足。
白くて小さな足の指が、幼女のようにモジモジとうごめく。
「んふ…」
寝返りで、少し身体が仰向け気味にうごめいたら、白いシーツがハラりと滑り落ちて、マコトとユキは、ベッドの上で全裸を晒していた。
「ユキ…朝だよ」
幼馴染みの頬をツンと突つきながら、優しい笑顔で声を掛ける。
「んん…マコト…すぅ…」
寝言で返事をすると、そのまま眠ってしまうのも、毎朝の事だ。
「ふふ…しかたないな」
いつもの朝を迎えた安心感で、マコトは裸身を起こし、用意していたのに吐き忘れていたショーツを履いて、タンクトップを着て、エプロンを身に着けて、キッチンへと向かった。
いつも通り、朝食を作ってからユキを起こして、ユキがシャワーを浴びている間に洗濯をして、二人で朝食。
「ユキ、そのままじゃ ダメだよ」
二人の間で、裸のまま寝てしまう事に慣れてきてしまっている事実は、マコトにとって恥ずかしい生活習慣だ。
対してユキは、マコトよりも慣れるのが早く、休日の朝などは、出かけるまで裸族に近い種族となりつつある。
シャワーを浴びた今も、バスタオル一枚の姿で朝食を戴こうとしていた。
「ですが、今日はこの後にすぐ 本部に呼ばれておりますでしょう? 制服を着用するのですから、このままでも困りませんわ」
ユキはマコトよりも、裸に対しての抵抗感が薄い。
なのでキビしく接しないと、本当に裸族化してしまうかもしれないと、マコトは頭を痛めてもいた。
「でもダメ。裸のまま食事とか 食べ物にも失礼なんだよ」
「ぶぅ~」
白いホッペタをプクんと膨らませて抗議はするものの、ユキは大人しくマコトに従う。
簡単だけど映える室内着を纏ったユキとマコトは、二人で美味しい朝食タイム。
「「戴きます」ですわ」
今日は宇宙へのパトロールではなく、本部のクロスマン主任から、呼び出されている。
二人は和風の朝食を戴きながら「どうかお説教ではありませんように」と、心当たりが無くても神様にお願いをしてしまうのだった。
~プロローグ 終わり~
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