ヒノキの棒のチート勇者〜魔王倒してハッピーエンド〜

ずんだもち

第1話 ヒノキの棒

ある日勇者は王様に呼ばれ玉座へやってきた

「勇者よ、其方に魔王の討伐をお願いする、今この世界は魔王の恐怖に追われており早く魔王を倒さないとこの世界はもうじき滅びる、だから勇者よ、魔王退治に行ってくれるか?」

「え?めんどくさい、やだ」

「勇者よ、魔王退治に行ってくれるか?」

え?何で同じセリフまた言うの?

「だから嫌ですよ魔王退治なんて」

「勇者よ、魔王退治に行ってくれるか?」

あ、これうんって言わないと進まないタイプね

「あーはいはいわかりました、行きますよ」

「魔王退治に行ってくれるのか!よかろう!ならば其方にヒノキの棒と仲間をやろう」

「え?仲間はいいけどヒノキの棒はいらないんだけど」

「こんにちは、私は聖女アリスです、よろしくお願いします」

「俺はタンクのレッドだ、よろしくな」

「私は魔法使いのリーンよ、よろしくね」

「あ、うんみんなよろしく、て言うか俺の武器ヒノキの棒って何?え、俺殺す気なん?剣とかないの?」

「勇者とその仲間達よ、魔王退治に行ってこい!倒した勇者達には褒美をやろう「

「めっちゃ俺の言う事無視するやん!いや待っておい俺たちをとっととこの場所から追い出そうとするな!ぁぁぁぁぁ〜!」

そうして勇者達の魔王退治は始まった


「とかろで魔王って何処にいるんだ?」

「この先を真っ直ぐ行って山を越えた先にいますよ、つい1ヶ月前城を建てたばかりです」

「え、めっちゃ最近だしめっちゃ近くね?よくこの国滅びなかったね」

「あ、見てくださいスライムとゴブリンが居ます、退治しましょう!」

「このタンクの俺が出番だ!」

「魔法使いに任せて!」

「あ、うんとりあえずヒノキの棒で俺も殴ってみるか」

えいっ

ドォォォォォォン!!

「え?一瞬でゴブリンとスライムが吹っ飛んで死んだんだが…何このヒノキの棒、怖…」

絶対ただの棒じゃないだろ…

「流石は勇者!このタンクを使わずとも倒すなんてやるな!」

「流石です勇者様!こんな凄い攻撃初めて見ました!」

「私の魔法を使わないでこの攻撃…流石は勇者ね!」

「まぁうん、ありがとう。てかヒノキの棒でワンパンで倒したのにみんな違和感とかは無いのね…」

そうして俺達は目の前に次々と出てくる敵をヒノキの棒で吹っ飛ばしながら進んでいった


「この山を越えた先に魔王城か…行くかぁ」

「あ、この山には魔王の強い手下がいるらしいですよ!気をつけて行きましょう」

その瞬間見たら一目でわかるような強い奴が現れた

「お前らが勇者か!待っていたぞ我が何はーーーー」

えいっ

「ぐわァァァァァァ!何だその攻撃…てか俺の話してる途中…だっ…がはっ……」

ヒノキの棒強すぎる…こんな奴すらワンパンかよ…あれ?これワンチャン魔王すらワンパンで倒せんじゃね?

「凄くです勇者様!あんぬ強い敵を一撃だなんて!私感動しました!」

「あぁ俺もだ!あんなの凄すぎるぜ!」

「私もあれは驚いたわ、流石ね!」

「あ、ありがとう…だけどほとんどこの武器かどうかもわからないヒノキの棒のおかげ何だがな、、、」

そうして俺達は山を越え下山した先に魔王城ですよと言わんばかりの馬鹿立派な建物が目の前にはあった

「いや魔王城出てくるの早すぎだろ、普通はもっと旅をして仲間と絆を結んで魔王を倒すもんだと思ってたわ…もう終わりか

「いよいよですね…この長い旅も遂に終わります!」

「いや長くはないけどね?むしろ短いよ」

「ここで魔王を倒せば世界が平和になる…いくぞみんな!」

「えぇ、行くわよ!」

タンクの奴気合い入ってんなぁ


ゴゴゴゴゴと言う音と共に魔王城の扉は開いた………


「よく来たな勇者よ、そしてその仲間達、我はお前らが来るのを待っていたぞ!」

その瞬間闇のオーラの様なものが魔王から突き放たれた

「す、凄い圧です…こんなの普通じゃ耐えられません!」

「あぁ流石は魔王だな!だが俺らはこんな所では死なん!」

「私も!防御魔法!」

おぉ、みんなやる気だな

「んじゃせっかくここまで来たんだ、このヒノキの棒でぶん殴ってやる」

「何だそのヒノキの棒は…この魔王様を舐めているのか!!!もういい!今すぐ殺してやる!」

「えぇ…俺に言われても…だってこれしか王様に渡されてないし、、、まぁいいこのヒノキの棒でぶっ倒してやる」

「おらァァァァァァァァァァァァ!」

「この魔王様を力を喰らえ!でらァァァァァァァァァァァァ!」

ドォォォォォォン!!!と衝撃波が激しく舞った

「ど、どうなったの!」

「おいおいこりゃ凄すぎるぜ…」

「私の魔法を超えてるわ……」

そして魔王と勇者の姿がしばらく経つとはっきりと見える様になった……

「我が魔王が木の棒相手に負ける……だと…なんたる屈辱……ぐわァァァァァァ!!!」

「か、勝ったな、まぁ勇者は魔王に勝つと言うルールは絶対だからな、どんまいだ魔王、次は立派な人間として生まれ変われよ」

「ゆ、勇者様が魔王を倒しました!倒しましたよ!!!」

「おおおおおおお!」

「やるわね勇者!!」

「あ、あぁ倒したぞ…てかこの木の棒強すぎるだろ…」

そうして俺達は魔王を倒した事を王様に伝えるべく城まで戻った、ちなみにそこら辺の魔物は魔王を討伐したので居なくなった


「勇者よ!魔王を倒したとは本当か!!!素晴らしい!!!みなのもの!この勇者達を褒めたたえよ!そうして褒美をやろう!」

「勇者様流石だ!!」

「あんたら最高だな!!魔王をぶっ倒すなんて!」

「これは歴史に残る話になるぞ!」

木の棒で倒した勇者が歴史に残るなんてやだよ…

「ふむ、褒美は何がいいだろうか、金と名誉にはもう困らんだろう、ならそこの聖女と婚約する権利をやろう」

「え?婚約?聖女様と?」

「ゆ、勇者様?その…いいですか?」

「あ、あぁもちろんいいぞ!この中で一番可愛いしな」

「ならばこの場で勇者と聖女様殿の結婚式をあげよう!!!」


その瞬間みんなが騒ぎ出しお祭り騒ぎになった、普通はこんな魔王と勇者の話なんて聞いた方もないだろう、だがきっと何処かの星の何処かの国ではこんなふざけた魔王と勇者の物語はあるかもしれない、そう思いながら俺は聖女様とハッピーエンドを迎える事になった……

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