第14話 目覚め

「っ!?」


「わっ!?」


跳ね起きた際にシズとぶつかりかけた


「びっ、びっくりしたぁ」


「…で何で俺はシャツ一枚なんですか?シズさん?」


なぜか俺はシャツ一枚でベッドに居た


「え、えっとぉ〜///」


「おい、答えろ」


「ひゃい!…その、汗…かいてたから拭いてあげようと思って…」


「…そうか」


俺はシズの持っていたタオルを取ろうとしたが。


『…ローズ、一発かましてやれ』


何でご先祖様の声がするんだ?


『そりゃあ、さっき魂と魂を接続したからな』


勝手なことしやがって…


『ま、とりあえず続きしてもらえ、あと、この魂同士の会話はかなり体力を消耗するため、俺は長く話せないから

ちょくちょく話しに来るよ』


まぁ、わかった。


「?」


「…続き頼む」


「うぇ!?」


「続きだよ、ほら」


「は、はいぃ〜///」


懸命に背中を拭いてくれる…うん、

背徳感がすごい。


「ど、どう?///」


「…ありがとう」


「ど、どういたしまして///」


真っ赤じゃねぇか


「さて、と」


「どうしたの?」


「ん?ちょっとカイザーに話してくる」


「なら私も」









司令室


「…本気か?」


「ああ、本気だ」


「…現状維持のままでも良かったんだぞ?」


「それでは意味がない」


「でも、考え直したほうが…」


「シズ、これは俺の問題だ」


「…ふぅ〜、わかった、要望を引き受けよう」


「感謝するよ、カイザー『司令官』」


俺はムーンに所属することにした、

勿論裏切るつもりである。


「…そうだな…よし、俺直属の部下になってもらう」


「良いのか?勝手に決めて」


「良いんだよ、シズの為だろ?」


「そうだ」


「…///」


「涼しい顔でよく言うよ、少しは恥じらえ」


「悪いがそういうのは性に合わないんでな司令官殿」


「ふ、と言っても仕事はいつも通りだ強いて言うなら少し戦闘をしてもらうかもしれん」


「わかった引き受けよう」


「それとうちの部隊はみんな反ムーン側の人間ばかりだ」


「そうなのか?」


「そうだ、つまりお前と意見の合う奴らばかりだ」


「そうか」


「それと、お前の機体はムーン仕様にさせてもらう」


「構わないさ、格好よくしてくれよ?」


「それは『あいつ』次第だがな」


「あいつ?」


「お前も知ってるはずだ、榊だよ」


「榊さん!?」


「そう、榊は元からムーンの人間だ、それも俺の部下」


「まじかよ…っていうかそれリングにバレたら…」


「だろうと思ったからこの間戻した」


「早いな」


「そりゃあ、優秀なメカニックを失いたくないからな」


「そうか」


「さて、明日から仕事だぞ、ゆっくり休め」


「「了解」」











ローズの自室。


「…自室というが、監禁されてた部屋じゃねぇか」


「ここしかないのよ、我慢して」


「…わかった」











翌日。


「ほぉ〜、これがムーンの制服か…」


黒色の長めのコートに月が縫われている。


「おお〜、カッコイイじゃねぇか」


リングのやつはクソダサい制服だったからな…


「お、カッコイイじゃねぇか」


「カイザー、ノックぐらいしてくれ」


「すまんな、さて行くか」


「ああ」










「え〜、諸君に新たな仲間だ!」


「ローズです、よろしく」


「彼は元リングだが、スパイではない、これは保証しよう」


「彼には俺直属の部下として動いてもらう、これからよろしく頼む!」


『了解!!』








「おいローズ、ムーンには所属しないって言ってじゃねぇか」


畑作業の時の軍人だ、たしか…えっと〜


「ああ、えっと〜」


「ブルーだ」


「ブルー、よろしく頼む」


「おう、じゃなくて、何で所属することになったんだ?」


「気が変わっただけだ」


「ほほ〜ん、わかったそういうことにしといてやる」


「?」


不思議な奴だ…








「さて、ローズ」


「ん?」


「早速だが、シズと暁でここの警備をしてくれ」


「わかった」


「ああ、それとお前の機体だが、改良を重ね名前を変えた」


「そうなのか?」


「『反逆者リベリオン』よ」


聞き慣れた声がする。


「榊さん」


「せっかくだからいろいろオプションを付けたわ」


「おいおい榊、そこまでやるか?」


「気に入ったのよ、カイザー様」


そういうと榊さんはカイザーの肩に体を預けた。


「…2人は仲がいいのか?」


「「勿論」」


「そうか…」


「さて、仕事だ、頼むぞ!」


「了解!」









格納庫


「これが…リベリオン…」


ray-Sの面影は無く、狼の様な見た目から龍を想像させる見た目に変わっている。


「っていうか、ゴツくね?」


今まではブレード4本、グレネードランチャー付きアサルトライフルだけだったが。


「…ブレード4本に大盾…何だこれ」


背中にマウントされた巨大なレールの様な物に違和感を覚えた。


「それはね」


「榊さん、このデカいのなんですか?」


「それは『コンパクト・レールガン』よ」


「『コンパクト・レールガン』?」


「小型レールガン、まぁ、威力は使って確かめて」


「…凄え重装備」


「ロマンあるでしょ?」


「ロマンがありすぎて渋滞してます」


「おお〜、凄いね」


「大きい…」


シズと暁がやってきた…ていうかもうアーツに乗ってやがる。


「とりあえずありがとうございます

榊さん」


「いってらっしゃ~い」

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