第59話 夏休期⑨ 硬化・強化
「わっ!雲からベル出てきたんだけど。このベルって何?」
ヒカルは縦スクロールシューティングにハマっていた。
一緒に2人でプレイできる所が良いよね【ツインズビー】。
双子にちなんでチョイスしたそのゲームはさっそくヒカルを虜にしたのだ。
「あ、それ?機体の強化だよ。打つとベルの色が変わって効果が変わるんだ。
個人的には【青色】ベルをある程度取って、スピードアップを軸に強化して行こう!
動きが早くなったらヒカルは【灰色】ベルでキャノン砲を取る作戦だ!」
「色わかんないんだけど。」とヒカル。
「あ、ゴメン。僕が言うよ。最適な色になるまで一回ずつ攻撃してベルの
「OK!」意外とヒカルもやるね。呑み込みが早い!
そして本来の目的を忘れガチでハマって男二人で何時間かワーキャーする時間が経過した時。
アークが「そろそろ目を休めましょう。」と言ってきて、ビックリした時に敵にやられ、GAME OVERとなった。
良い息抜きにはなったかな?
「面白いねこれ!」
「よくぞ気付けたな!それでこそ双子じゃ。しかしまだ道のりは
「そういや、エーセブンについて話そうって言ってた
「そうだったね。」ハハハと苦笑いのヒカルの後に
「そうですね。」アークまで言うんかーい! おまたせ。
コントローラーを床に置いて僕から
「攻撃してベルの
「うん!おもしろいよ!また来た時に一緒にクリアしよう!
あ、エーセブンってプラスチックに金属の液体をかけて
「ああ、あれね、一体何なの??液体だった金属がガチっと固まって警棒よりも硬くなってたよね?ネネちゃんの考察聞いた?」
「いや、ネネとはここまで話してない。今度一緒に聞こう。」
「そうだね。」そこへアークが
「その金属は常温で液体だったのですか?」と聞いてきた。
「うん、たぶん。だよね?」 「そんな感じに見えたよ。容器を熱そうに持ってなかったし」
「推測ですが、磁性の強い金属と磁石もしくは電磁石装置。あと恐らく、水銀がベースになっているかと思われます。」
「へー!そうなんだ、世の中にはそんな武器もあるんだなぁ。」
「いえ、存在しません。恐らくの話ばかりで申し訳ありませんが、配合の絶妙な合金を作ったのかも知れません、アザレア教時代、鉱山の略奪があったと記録されていましたので、希少金属を使った可能性もありますし、私の凍結中に出来た新たなテクノロジーで成し得た技術の可能性もあります。」
「「えーー!?」」 当然の如く言うもんだから既存のものと思った二人は同じ言葉で返事した。
「ヤバいもん見ちゃったね。忘れよう!」と問題先送り傾向の僕は言ったのだが、
「いやいや、それこそ研究して技術を得るべきだよ。警察が回収してくれてたら良いけど。」とヒカルは最もな答えで返事をした。
「そのエーセブンは大人だったけど、セビエドのお目付役だったのかな?」とヒカル。
「あーそう言われてみればそうかも。お世辞にも仲良しとはいえない関係に見えたよ。なんとなくだけど。そういや、エーシックスが良かったって言ってなかった?!」僕ははっと思い出した様な付け加えるとアークは
「ゼロと関係があるのか、もしくはエーワンから少なくともエーセブン迄7人いるのかとも考えれますね。」
「そうかぁ、あと6人もいるなんてゾッとするね。」
「ウソでしょ?もう会いたく無いんだけど。。。」眉毛をハの字にしてヒカルを見つめる。
そんな僕らにアークは
「今の仮説で行くとツーマンセルの計算で12人ですね。」
「トドメ刺さないで〜。」
「考え出したら全てが
アークも「断言出来ない事が多いですね。情報が足りません。」
「あと何か話しときたい事?人?があったような・・・。あ、春日さんから電話だ。」
ヒカルめ間接チューした春日さんから直電だと!?良い身分だな!! まぁメイドさんだから当たり前なんだけど。
「下に着いたって。もうこんな時間だったんだね、カガミは自宅謹慎中(笑)だから4人でここで集まれる日があればまたチャットで教えてよ!」
「はいはーい! ?今一瞬、バカにしなかったか?まぁいいや。なんだかまだまだ話足りないから続きは後日で!」
「今日はお疲れ様でした。」あ、アークも挨拶するんだ。
「うん!ありがとね~~。」と僕らに向かって言うと春日さんに会いたいのか巨乳を拝みたいのか、どっちもなのかはわからないけどそそくさと帰って行った。
「アーク。今日はありがとね。」
「いいえ、こんな時しか使えませんので、京介さんの様に立ち上げ時は【アーク起動】と言ってもらえればポケットの中ででも動作致します。」
「了解!また頼むよ!ホントに凄いねアークは、ゴールデンウィークの大掃除で母さんがカードを見つけてなかったら一生会えなかったかも知れなかったんだって!(笑)」そう言うとアークは
「恐ろしい事を聞いてしまいました。大掃除とは12月では無いんですか?」
「ほとんど母さんの気まぐれだよ、今年は5月だっただけで。」そう言って僕は思い出した。
「あーーーー!5月!さっき話忘れてた人って
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